名画座のようにB級から名作まで、複数の映画を紹介する「サイサイ3番館」

 

本日は、女子プロレスを熱く描いた「カリフォルニア・ドールズ」とラッセル兄貴が大統領を地獄の監獄から救出する「ニューヨーク1997」の二本立てです。では、どうぞ!

 

 

〇あらすじ

「攻撃」(1956)、「何がジェーンに起こったか?」(62)、「合衆国最後の日」(77)などで知られる名匠ロバート・アルドリッチの遺作。

タッグチーム「カリフォルニア・ドールズ」を組み、わずかなファイトマネーを求めてあてなき旅を続ける2人の女子プロレスラーと、そんな2人を導く1人の老マネージャーの旅路を描いたドラマ。
1981年製作/112分/アメリカ

※映画.comから抜粋

 

〇感想

一本目は「カリフォルニア・ドールズ」、ってゆーても、カリフォルニアでAI人形が暴れたり、誰かが好きなチャキ・チャキ、チャッキーが刃物を振り回すような映画ではありまへんな。

 

この映画の日本公開は1982年、その頃はハラスメントなんかどこ吹く風。80年代初頭のアメリカも、日本に負けず劣らずハラスメント王国ですな。女子プロレスなんてのはストリップ同然の扱いで、映画の中でも懐かしい〝泥レス〟が登場しております。

※泥レス:お色気を前面に出したキヤットファイト。ビニールシートで覆ったリンクに泥水を薄く張り、女性同士が水着でレスリングを行う。水着が取れてしまう事もしばしば・・・。

 

他、パワハラ、枕営業、カスハラなどの応酬ですわ。今みるとマネージャー役のTVドラマ「刑事コロンボ」のピーター・フォークの破天荒さも相まって〝不適切にもほどがある〟加減がおもろい。

更に当時、日本で活躍した女子プロレスラーのミミ萩原が登場してるんで、当時のファンは楽しめるんちゃう。ラスト30分は前半のゆる~い展開とは異なり、妙に熱くなります。ミミの十八番、回転エビ固め!が炸裂する!!

※監督の名匠ロバート・アルドリッチの「何がジェーンに起こったか?」も漫画「ガラスの仮面」級の女優合戦が楽しめる秀作。

 

 

 

 

〇あらすじ

鬼才ジョン・カーペンターがカート・ラッセルを主演に迎えて描いたSFアクション。近未来、アメリカ政府はニューヨークのマンハッタン島を巨大な刑務所に改造し、そこは300万人もの囚人が暮らす無法地帯と化していた。ある日、大統領専用機がテロリストにハイジャックされ、ニューヨークに墜落。大統領は脱出ポッドに入り生き延びたものの、凶悪なギャングに人質として捕らえられてしまう。政府は、強盗罪で収監予定だった元特殊部隊員スネーク・プリスキンに大統領の救出を命じる。体内に時限爆弾を埋め込まれたスネークは、単身ニューヨークへと降り立ち大統領の行方を追う。
1981年製作/99分/G/アメリカ

※映画.comから抜粋

 

〇感想

はい、二本目は趣もガラッと変わって、我らのラッセル兄貴が扮するスネークが大活躍する近未来SFの「ニューヨーク1997」メガホンを取ったのは、イカレ親父のジョン・カーペンター!

 

この映画は、タイトルにもあるように、舞台が1997年なんやけど、公開は「カリフォルニア・ドールズ」と同じくらいの1981年頃なんで、アホな高校生の自分は「おお!近未来や!」って単純に思ってた。いま観ると、とっくに過ぎとるやんけ!あんな映画みたいになってへんやん!って声を荒げずに観るのが大人ですわ。

しかし、カーペンターやね。自分ではいけてると思って、作曲と演奏している変なシンセサイザーの音楽が、妙に似非近未来感をええ塩梅に醸し出しております。

極悪な犯罪が増加し、それに伴い犯罪者も増えすぎて、囚人を収容する場所が無くなったので、マンハッタン島を丸ごとを監獄に大改装する。更に囚人を収監する前に、処刑されるか、投獄されるかの究極の選択をさせる設定はぶっ飛んでる!さすがのカーペンター節。

 

ラッセル兄貴が演じるスネークは、足元はモトクロス用ブーツとガテン系の迷彩パンツ、トップスは黒のノースリーブシャツ、顔面は長髪&無精ひげ+眼帯、コスパ最強コスプレっ!でも、パート2の「エスケープ・フロム・L.A.」では予算UPしているので贅沢にコスプレしてますわ。

この頃の三大兄貴「ロッキー」のスタ公、「マッドマックス」のギブソン兄貴、「ニューヨーク1997」ラッセル兄貴は今でも頑張ってる。俺も頑張ろ!

 

【あとがき】

今回は1981年から1982年頃の名画座で上映していたような映画を組み合わせしてみました。

実際に「カリフォルニア・ドールズ」、「ニューヨーク1997」は安く配給会社から映画館が借りれたのか、よく名画座に掛かっていました。

複数の映画を低価格、入替え無しで鑑賞できる庶民の味方の3番館、サブスクには無い趣がある。