AM11時スタートの上映、昼前にも拘わらず50名オーバーと思える観客数。62歳デミ・ムーア、裸一貫の衝撃カムバックを目の当りにした。
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『サブスタンス』
あらすじ
若さ、美しさ、そして“完璧な自分”――それらを取り戻せるとしたら、どこまで代償を払えるだろうか。
映画『サブスタンス』は、50歳を迎えた元人気女優エリザベスの苦悩から始まる。
かつて一世を風靡した彼女も、年齢による容姿の変化で仕事が激減し、心にぽっかりと空いた虚無を抱えていた。そんなある日、違法ながら“若さ”を取り戻せるという謎の薬品「サブスタンス」と出会う。躊躇しつつもその誘惑に負けた彼女が薬を注射すると、まさに肉体が裂けるようにして現れたのは、かつての若く美しい“もう一人の自分”=スーだった。
スーはエリザベスの若き姿そのもの。しかし、彼女は見た目だけでなく、エリザベスの記憶やキャリアの経験値までもを引き継いでいた。完璧な存在となったスーは、瞬く間に芸能界のスポットライトを浴び、再び名声を取り戻していく。
ただし、この“二人一体”の生活には厳格なルールがあった――「一週間ごとに入れ替わること」。しかし、人気と自由を手に入れたスーは次第にその約束を破りはじめ、エリザベスは「自分自身」に支配されるという、皮肉で恐ろしい悪夢に引きずり込まれていく。
ジャンルの枠を超えた異色のホラー・エンタメとして話題を集めた本作は、第77回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、アカデミー賞でも主要5部門にノミネートされる快挙を達成。主演のデミ・ムーアは圧巻の演技でキャリア初のゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、世界にその存在感を再び刻みつけた。
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感想
『サブスタンス』は、女性の身体や社会に根付くルッキズム(外見至上主義)をテーマにした異色のホラーエンターテインメント。
加齢とともに変わる容姿に、社会やメディアが突きつける評価の冷酷さ。そして特に女性の体は、長きにわたって映像や広告の中で“商品”として扱われ、性的魅力の有無によって評価され続けてきた。
本作は、そんな歪んだ価値観に真っ向から挑む。その監督は『REVENGE リベンジ』でも強烈な演出で話題を呼んだコラリー・ファルジャ。今作でもセリフを最小限に抑え、映像と演技で観客をグイグイ引き込む。
主演のデミ・ムーアは、若さに執着する元女優を体当たりで熱演。まさに今の自分を丸ごとさらけ出すような覚悟に満ちた演技で観客を圧倒する。全裸での登場シーンは、ただの話題作りではなく、60代の彼女が“今の自分”を受け入れた強さそのものと感じた。
さらに、かつて“ハリウッドの良心”とも呼ばれたデニス・クエイドが、本作では一転して嫌味な中年男性を怪演。中でも印象的なのが、エビを食べるシーン。
口元のクローズアップで、くちゃくちゃと音を立てながら貪るその様子は、観客に強烈な不快感を与えるほど。
爽やかなスターの面影は一切なく、“見るに堪えない中年のいやらしさ”をこれでもかと体現する。
物語はエリザベスの分身であるスーが〝一週間ルール〟を破ってしまう中盤からスプラッターホラーの領域へ突入。👏👏👏
80年代のB級ホラーを彷彿とさせる過剰な血糊やクリーチャー演出も満載。VFXと特殊メイクの融合も見事で、どこか懐かしくも新しい。
何より、よくぞこの役をデミ・ムーアが引き受けてくれた、と素直に感心する。上映時間は142分と長めではあるが、編集と緩急のある展開のおかげで体感時間はあっという間。
最終的にこの映画が伝えてくるのは、「今の自分を認めることの大切さ」。もっと、自分自身に優しくあっていいのだと、背中を押してくれるような作品であった。
「今の自分を肯定する」って、簡単そうで難しいからこそ、この映画が突き刺さる。
というわけで、本作の評価はA!ぜひ劇場で観てほしい一本!
※あとガッキー
最近、よく見かける二つ折りのチラシ。デザイン料、用紙・印刷代、二つ折り加工代などお金が掛かってそう。映画宣伝に力を入れているのが分かる。
今回はブラピの最新作「F1」と李監督、吉沢亮、横浜流星の「国宝」。
二つ折り(表側)
二つ折り(内側)
「F1」のチラシをよく見ると「地上版<トップガン>誕生!」
って、それをゆーてしまう??ww
以上


