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〇あらすじ

自分をいじめる同級生を目の前で誘拐された少女が究極の選択を迫られる姿を描いたスペイン発のリベンジホラー。
スペインの田舎町で暮らす10代の少女サラは、クラスメイトから執拗ないじめを受けていた。ある日、あまりの暑さに耐えきれず1人で地元のプールへ出かけた彼女は、そこで怪しげな男と、3人のいじめっ子たちに遭遇する。その帰り道、サラは血まみれになったいじめっ子たちが男の車で拉致されるところを目撃。警察や親に真実を打ち明けて捜査に協力するべきか、それとも沈黙を貫いて自分を守るべきか、決断を迫られるが……。
2022年製作/99分/PG12/スペイン

※映画.comから抜粋

 

〇感想

容姿からイジメに発展し、イジメられる側は萎縮し、更にイジメられる負のスパイラルに陥る。こうなると互いに人としての成長などは望めない。この映画では閉鎖的な小さな村に住む人々の発展性のないコミュニケーションを描いている。主な登場人物は、主人公の女子高生サラ、彼女へイジメを繰り返す3人の同級生と正体不明な殺人鬼である。

 

彼女らを取り巻く両親、友人、警察、他の人々の関係性も小さな村なので、昔からの知り合いではあるが、その反面〝彼女は昔からあのような性格だから〟などと決め付けで対応してしまう。そのような環境下でイジメに合うと、逃げ場がなくなり主人公のサラもその一人である。

そのように追い込まれると、人はどのようになるのか?映画「サイコ」、「ハイテンション」でも描かれているように〝自分の中に他者を作り上げる〟という結果となる。この映画で登場する殺人鬼の詳細は明確にされていない、更に3名のイジメっ娘のうち1名は亡くなり、2名は生き残る。生き残った2名も一人は腕が欠損、もう一人は監禁のみという様に、サラの思惑が復讐度合いを決めていると言っても過言ではない。この映画で登場する殺人鬼はサラのイジメに対する恨み、辛みが作った別人格で、イジメっ娘3人への復讐はサラ自身が行った可能性も無きにしも非ずである。

劇中で体格の良い殺人鬼が、重たそうにサラをお姫様抱っこするシーンがあるが、あれもサラの願望が生み出した妄想かもしれない。。。

 

個人的な視点では、スペイン語とスペインの田舎風景、自然プールが、物語に対して不穏かつ陰惨な雰囲気を出しており、環境自体もサラを追い込むのか?!と絶望感を抱いた。