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〇あらすじ

ある善良な家族を襲う悪夢のような週末を描いたデンマーク・オランダ合作のヒューマンホラー。
休暇でイタリアへ旅行に出かけたデンマーク人の夫妻ビャアンとルイーセ、娘のアウネスは、そこで出会ったオランダ人の夫妻パトリックとカリン、息子のアベールと意気投合する。数週間後、パトリック夫妻から招待状を受け取ったビャアンは、妻子を連れて人里離れた彼らの家を訪問する。

再会を喜び合ったのもつかの間、会話を交わすうちに些細な誤解や違和感が生じはじめ、徐々に溝が深まっていく。彼らの“おもてなし”に居心地の悪さと恐怖を感じながらも、週末が終わるまでの辛抱だと耐え続けるビャアンたちだったが……。
2022年製作/95分/PG12/デンマーク・オランダ合作

※映画.comから抜粋

 

〇感想

一言で言えば映画「ファニーゲーム」ですね。原題が「Speak No Evil(悪口を言わない)」こちらの方が内容に合っているような気がします。主人公のデンマーク一家の夫がやや優柔不断で、事なかれ主義です。それを映画冒頭のシーンで絶妙に表現し、ラストの伏線になっています。

映画冒頭で旅行先のイタリアの宿にあるプールサイドで、デンマーク一家の夫であるビャアンがサマーベッドで寝ています。そこへオランダ一家の夫であるパトリックがビャアンに声を掛けます。

「横のベッドを借りていいか?」でもそこには自分達の荷物を置いています。ビャアンは「え?」と思いつつも「NO」とは言えず「どうぞ」って言ってしまいます。

荷物を置いているだけなので、貸しても良いかって思うけど、少し気が強いタイプなら「いや、これは娘が使ってる」とか何とか言って「NO」というタイプもいるはずです。おそらくオランダ夫婦はこのようにして、相手の性格を吟味し犯行を行っていたと思います。

 

 

注意!、若干ネタバレあり!

 

では、その犯行内容とは??(詳細に記述するとネタバレになるので概要だけ)

端的に言ってしまえば、オランダ夫妻は他人の子供を拉致し、舌を切って話せない状態にします。更にメンタルまで色々な手段を使い崩壊させ、その子供を育てます。その一連の犯行をルーティンで行いますが、犯行の動機、目的は映画の中では明確にされていません。

 

微妙な嫌悪感+猜疑心=胸騒ぎ

この映画の中ではオランダ一家とデンマーク一家の間で次のような心理合戦が繰り広げられるます。

・旅行先で少し意気投合しただけで、オランダ夫婦が「今度、うちに来なよ」を承諾してしまうデンマーク夫婦の件。(社交辞令だとスルーすると良い)

・旅行から帰宅後、忘れた頃にデンマーク夫婦の自宅に、オランダ夫婦から自宅へ招待する手紙が届きました。行くか、否か悩んでいるとデンマーク一家の身内が、いとも簡単に「行けばいいじゃん!」みたいに簡単に言う件。(他人ごとのように何も考えず発言する身内は怖い)

・デンマーク夫婦がオランダ夫婦への土産でペアカップ(デンマーク名物の人魚のイラスト入り)を贈ります。そこで貰ったオランダ夫婦がこう言います。「デンマークは人魚で有名やけど、あの人魚の像が思ったより小さくて残念やね」と気が利かない発言をする件。

更に映画後半ではその土産のマグカップを投げつける。

※参考:「世界3大がっかり名所」デンマーク・コペンハーゲンの人魚像、シンガポールのマーライオンと、ベルギー・ブリュッセルの小便小僧。なので世界規模の周知の事実であれば〝嫌味〟でもなく反対に気の利いたジョーク。ww

・デンマーク夫妻の奥さんは菜食主義である事を知りつつ、初日の晩御飯に肉を出す。そして、肉を食べず魚を食べる事に対して〝なぜ、なぜ攻撃〟をしかけるオランダ夫婦。

(もう、何でもいいレベルで面倒くさい)

・二日目の夜にレストランで本格的なオランダ料理を食べて欲しいと、オランダ夫婦はオランダ夫婦を招待するが、その店は日本で言う普通の居酒屋?大衆食堂?のような所であった。おまけに持ち合わせが不足していると言い、結果、オランダ夫婦が外食に招待したにも関わらず、デンマーク夫婦に料金を全額支払わせた。(イライラ・・・)

・他、多数このようなプチ善意な迷惑が映画に出てきます。

これも結果、相手を追い込む為の心理作戦であった。。。

こういうジャンルが苦手な人はスルーしたほうが無難です。

 

ブラムハウス・プロダクションが本作のリメイクを決定し「ウーマン・イン・ブラック/亡霊の館」のジェームズ・ワトキンス監督がメガフォンを取る。

 

今まで色々な一般的に言われる〝胸糞映画〟を観ましたが、これは過去作品の上位に食い込んでくる作品かと思われます。

 

過去の胸糞映画の例

「プロミシング・ヤング・ウーマン」、「セルビアン・フィルム」、「少年は残酷な弓を射る」、「聖なる犯罪者」などなど・・。「セルビアン・フィルム」以外はサブスクで鑑賞可。

※「セルビアン・フィルム」は観なかった自分の人生があったのであれば、そちらを選ぶレベル。

 

 

〇映画のお供

「滝見小路/天ぷら なにわ 瓢天(ヒョウテン)」

普段は大型のシネコンで映画を観ますが、今回の映画は単館系を継ぐ映画館での公開です。そのため大阪梅田のスカイビルにある「テアトル梅田」で映画を観ました。その地下にあるレトロ食堂街の滝見小路で昼ごはんを食べました。ここも京都と同じく海外の人が多かったです。

 

 

大阪駅から徒歩10分弱にある梅田スカイビル

 

  

スカイビルの地下にある滝見小路。色々な昭和の風情を感じるモニュメントもある。

 

 

滝見小路にある天ぷら専門店で昼食。鳥天定食を食べました。

 

 

スカイビル内にある「テアトル梅田」(旧シネ・ルーブル梅田)単館系の映画を上映している。

 

映画館のロビーがメチャお洒落でくつろげる。でも、こんなお洒落な映画館で映画「胸騒ぎ」を観ることになるとは、、、(-_-;)

 

 

フード、ドリンク類も豊富かつ本格的です。

 

映画を観て帰る頃は、すでに夕方(18:30頃)日が長くなったなぁ~。('_')