銀座と東京駅からそう遠くない立地で、「テーラー」(40年以上にわたり)を営むA店舗のオーナーで仕立て人(技術職)の方と、電話でやりとりをした。
ずっーと私が提唱し続けてきた「服飾販売におけるフィッター」の持論を伝えたところ、「注文服でも既製服でも、フィッティング技術の行き着くところは、着心地満足を追い求めるなら変わりない!」と力強い意見を頂戴できた。
そちらでは、数年前に「レディス」のパターンメイドをスタートさせるに当たって、メンズのフィッターであるO氏が、『服のボディフィッター実践講座』(私の著書)を購入してくださっていた。
そんなささいなご縁から、「商いにも技術にも」油がのっている〇氏自らが、日本繊維新聞社主催の「ボディフィッター実践講座インストラクターコース」に参加してくださった。
「ご婦人の身体寸法を承るときに、ナチュラルでスマートな計り方を極めたい…」との思いで一日をさいてくださった。
各百貨店・各企業で健闘されている「1級・2級」の合格者の中には、イタリアの「サルトリアーレ」やイギリスの「ビスポーク」…そしてパリの「クチュリエ」「クチュリエール」(いずれも腕の良い仕立て職人)に、負けず劣らずの技能力を持ち合わせた方も沢山おられることだろう。
繰り返すが、お客さまからの「信頼度」や満足を考えれば、既製服も注文服(パターンオーダー・イージーオーダー含む)も、「フィッティング技術」の行き着くところは、対応できる「工程やパーツ」に制約こそあれ、磨かれた技術や姿勢に変わりはないのである。
既製服でも、売り場にどんなご容貌(要望も含む)・体形・体格の方がお越しになっても、服をお召しいただく方の長所を引き出し、欠点をカバーして差し上げられる「技能力」に関しては、いくらブラッシュアップしても歓迎される「サービス」なのである。
かつてインストラクター職だった頃、月曜日の正午近くになると、何百拠点もの売り上げデータが手元に届けられた。
優秀なディオレット(ディオールのFA)や、昨対をクリアーし続けていたラビアン(ランバンのFA)たちは、販売歴の豊かさはもちろんだが、総じて服飾についてはプロはだしの経歴があった。
バブル景気がはじける前後のエピソードだが、伊勢丹のディオールショップに派遣されていたI君は、テーラーの「仕立て人」出身だったことから、お客さまから絶大な信頼を寄せられていた。
人事移動で他店に配属された後(社員や他のディオレットへの引き継ぎも完了)も、新しい勤務先にまで、彼を慕って来られたお客さまの数は半端ではなかった。
腕の良さははもちろんだったが、彼の人柄やキャラクターにも魅力があったが…。
これらの実例は、遠い昔のことだとあなどってはいられない!
今でも、「フィッティングアドバイザー」に合格された方が、「メキメキと才能を発揮しだした」という便りが届く度に、I君の活躍ぶりと類似点が見てとれるからだ。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザーより抜粋
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