最近どんどん太ってきている気がする彼女・・・


ある授業でね、女性の中年の先生がボソッと呟いたのです。

「高校生っていいわね~、あんまり太るとか太らないとかを考えなくって。この年になってくるともうどうしても下っ腹あたりから太ってきちゃうんだよ。」

まぁ確かにポッコリと下っ腹はでているけど、それでも先生はそこまで気にするほうでもなく、その年齢(推定40代中盤)でその体型を維持してるってすごいことだと思うよと褒めるべき何だと思います。

その先生の高校生への憧れ、年をとることの嘆きを吐いたんですけど。まぁこの時期から太ってしまうと後々大変だよってことを遠まわしに言っているのだと思います。たしかに今から脂肪を蓄えて言ったらやせるのだって大変だろうし、メタボリックのこととか考えるとゾッとしますよね。

そんななか、例の彼女は先生に向かって。というか自分に向かってこう言うのです。

「そうかー先生も大変だね。私も気をつけよ。」

・・・。
いやもう手遅れだろ!?

部活でバスケットをやっていた時期はまだスラッとしていた、やめてからというと清涼飲料水を毎朝一本飲み干し、さらには授業中にコンビニなどで買ってきたお菓子をボリボリ、そして休み時間にはゼリー的なものまで食べるという、食欲モンスターと化していたのです。

声だって以前は高くて響くような声をしていたのに、デブ独特ののどが肉でつぶれた声にもなっているし、ヤニでもやってるような声にもなってきているし、マイナス面しか彼女を観察していて見つからない。それなのに恋愛至上主義、まぁそれはいいとして、まるで装甲のような厚い化粧を身に着けているのです。

無駄なんだ・・・・・・無駄だから嫌いなんだ無駄無駄・・・・・・

ジョルノも思わず思ってしまうようなその無駄なメイキャップ。彼女はいったいどこまで落ちてしまうのか!?高校生活でそれを見届けることが、充実した高校生活につながっていくのだと思う・・・
そして・・・楽しい時間はいつまでも続くと思ってやまなかった。

半袖で屋根に上っていたその日から数ヶ月・・・みんなトレーナーやらユニクロのフリースやらを着てくるような季節になりました。それでも僕はやんちゃっ子アピールでもしたかったのか、本格的な冬になるまで鳥肌を立てながら半袖半ズボンを続けていました。学校から帰ると半袖半ズボンでこたつというギャップ。痩せ我慢しているさまを見て、S子が心配してくれて声をかけてくれるのを待っていたのかもしれません。しかし、彼女はその時期から学校でも本に向かっている時間が長くなり、遊ぶことはなくなりました。遊びに誘っても「今日は塾だから。ごめんね。」と言って一人でテキストを読みながら帰っていく様子を僕は何度も目にしました。

まぁ塾なら仕方ない。周りの友達も塾に最近行き始めるやつが多くなったけど、まぁそれは学校の授業についていけないからなのかな?とか幼心で思っていました。その頃から友達ともあまり遊ばなくなり、家に帰ってプレステのパワプロをやって松坂を攻略するぞー!と躍起になっていました。

年が明けて、一月になると学校に来る人もだんだんと減ってきました。なんだよみんな風邪?それともインフレ?と長嶋監督のマネをしながら、学級閉鎖にならないかなーとか思ってたけど、S子も休みがちになって来たのでなんだか心配になりました。いつもだったらいつも早めに学校に来ているS子だったので、僕がランドセルを下ろしたときに席に座ってないって言うことは休みなんだと、すぐわかるようになっていました。

朝の読書時間。ゆとり教育であいた隙間の10分だか20分だかを使って毎朝読書をさせられていました。彼女はだいたいいつも戦争だとか、エイズのことだとかなんだか難しそうな本を学級文庫から選んで読んでいました。僕はいつもズッコケ三人組とかを3行くらい読んであとはふせていたんですけど。彼女がいないときは誰もその本に手をつけないので試しに読んでみることにしました。・・・・・・理解不能。僕はすぐにその本を学級文庫に戻して「がっきゅううんこ」って言いながらズッコケをまた手にとりました。

そして二月一日。その日はいつもに増して休んでいる人が多い日でした。S子も休んでいました。コレで完全に学級閉鎖かなぁ~と思って先生になんでこんなに休んでるのか聞いてみました。無知だった僕はそのころ大流行だったインフルエンザなんだろうなと思っていたんですが・・・

先生「今日は私立の中学の受験する日だからね。みんな元気だよ。」

私立・・・受験・・・?何のことだ。S子は私立になんて絶対行かないって言っていたし、今日休んでいる他の人も何人かもそう言っていた・・・みんなインフレでしょインフレ。

先生「受ける人はだいたいみんなそう言う。みんなに心配かけたくないからね。」

僕は嘘をつかれていた。あの日、あの暑い日に屋根の上で交わした言葉。その夜一人で布団の中でわくわくしていた自分。なんだかバカみたいに思えてきた。でも、もうS子と一緒にいられる時間もあと一ヵ月半なんだ・・・そう思うとちょっかいを出さずにいられなくなった。毎日のように、そして執拗にちょっかいを出して彼女もやっかいだなと思っていたかもしれない。でもその都度ツッコミなのかわからないが、平手で背中を殴ってくれた。本当にやっかいならそんなことしないでシカトするはずだけど・・・そうじゃないってことはやっぱり・・・

そしてまたたくさん遊ぶようになっていた。一対一はさすがになかった。なぜかカップルというものを忌み嫌っていて、恋していることが罪みたいな風潮があったからで、それでもみんなでバカやっていた。気になっている人を言い合おうという話になっても、内心ドキッとして嘘をついていた。なんだかそれが原因で変な噂にもなったが・・・

卒業式。正直全然中身を覚えていない。最後の最後で教室に戻って、先生が泣いているところを見ていると涙があふれてきた。S子の泣いている姿を始めてみて、また涙があふれてきた。そういえば僕って、けっこう泣いていたな・・・弱いくせにでしゃばったから喧嘩とかになったらかならず負けていたし、くやしかったらすぐ泣いてしまう泣き虫だったし・・・そんな時、何度もなぐさめてくれたのも彼女だったな。

最後の最後に一番仲のいい友達2人と小さい花を持って校庭に残っていた。最後の最後だ、本当に好きな子の名前をさけんで終わろうということになった。いずれその友達にも本当のことを言うことになるが・・・その時はやっぱりなんだか恥ずかしい気持ちになってしまった。友達二人はちゃんとフルネームで言っていた。しかし僕は・・・

「お母さァァァァァァァん!」

その時は空気読めなくてごめんなさい・・・反省反省。


その日を最後に、彼女の顔を見ることはなくなった。しかし、中学になっても通学路は変わらないので弟にはちょくちょく会っていた。

弟「今度姉ちゃんの学校で文化祭あるんだけど・・・来る?」

僕ははっきり言ってめちゃくちゃ行きたかったけど、ここでも強がって部活があるから・・・と嘘をついて行かなかったため二度と彼女と、さらにはその弟とも会っていない。家ももともと借家だったみたいなので、どこかへ引っ越してしまったのだろう・・・そんなお話。

と言った理由で、私立中学に進学させようとしている最近の社会の風潮に、僕は反対です。
受験シーズン真っ盛り!


そのため最近の小学生は、私立中学に行くために塾とかに行かされているらしい・・・

そんなことを言っている僕も、まぁ小学生のときは私立中学に行かせられようとしていたらしく、けっこう有名な進学塾へ通っていました。しかし、内容は意味不明で何より習い事が大嫌いな経済的な子供だったので、途中でやめさせられ、公立中学へ進学し、よく私立なんて受けようとしていたなと自分でも思うくらいバカになって、現在の偏差値50程度(年によっちゃ50すら切る)の公立高校へ通っているわけですけど、やっぱり私立中学になんて行かなくてよかったと思います。

だってやっぱり小学校生活6年間も一緒に過ごしてきた友達と別れるのはすごい寂しいことだし、もし成績が悪くなってしまえば公立の学校へ飛ばされてしまうし、さらにその成績をさげないためにまた塾に通わされるだろうし、自由の時間が少なくなってさらには親や教師からのプレッシャー。小中学生の犯罪が増えてきたのも、そういったものからくるストレスが原因なんじゃないかと思うのです。

あの子も、あの時は私立なんて行かないって言っていたのに・・・


小学校6年生の頃・・・僕は塾をやめてお気楽な毎日をすごしていました。友達の家に遊びに行ってはプレーステーションでパワプロを、ニンテンドー64でスマブラをして、公園では野球やサッカーをしてホームレスとかにちょっかい出したり、ホームレスの食料をぶちまけたり(反省してます・・・)、金属バットをめぐって喧嘩をしたり、林の中の基地をめぐって他校の子と大戦となったり・・・まぁその時できたスラムダンクの三井みたいな傷が残っているわけですけど、めちゃくちゃ楽しかった。中学に入って友達が少なくなった僕にとってはそうやってみんなと遊んだのがそれが最後だし、泥だらけになることも抵抗なかったし、女の子と話すことも抵抗なかった。(というのも、今思えば女たらしの友達が多かった)

そのためか、女の子の家に遊びに行ったり、女の子の部屋に入ったりすることも何度もあった。そりゃ毎日ってわけじゃないが、月に2,3度はあった。高校になって感じることは、女の子の部屋にそう頻繁に入るのって考えられないなっていうこと。早いけど、その時期が僕の全盛期だったのかもしれない・・・

小学生は純粋な気持ちで女の子に恋をする。僕も例外ではなく、エロスなかんがえを持っているヤツはみんな悪だと思っていたし、道端にエロ本が落ちていてもシカトでしたから。今じゃそれも考えられん・・・あの表紙はエロかったな・・・拾っておけばよかったぜ。

まぁ僕も恋をしていたわけですけど、今じゃ考えられませんね。うん、家に行ったことあるもん。っていうかそのS子目的でその弟ともよく遊んでいたし、兄弟ともども僕はちょっかいを出していた。本人にちょっかい出すのは、素直になれない小学生がよくやることだけど、弟に向かって「お前のねーちゃんブスだなぁ。」とか言っていたのはある意味最低ですね。これもまた反省しています。

家が大通り渡ってすぐなので遊びに行く機会も多かった。っていうか僕の家の前から軽く部屋がのぞけるほど。まぁだいたいいつもカーテンが引いてあって中を見ることは出来ないのだけれど。

僕と男と女友達数人でS子の家に遊びに行ったことがありました。彼女の家はウチに比べればだいぶ金持ちなので、きれいな自分の部屋を持っていました。そこの天井には天窓があって、イスや机を使えば屋根に上ることができたのです。

S子「屋根に上ってさ、Wくんの愚痴を言い合おうよ。」

クラスにWくんっていう、典型的ないじめられっこがいたんですけど、男子も女子もみんな彼のこと嫌っているんですよ。その状況がめちゃくちゃ面白かったんですけど、いじめカッコ悪いね。うん、これまた反省。

最初は愚痴のはずだったんですけど、何かのはずみで自分の近い将来の話をしはじめました。そう、中学受験のことでした。

僕「Fさんいるじゃん?私立行くんだって。S子はどうなの?」

S子「私は行かないよー、だって大変そうじゃん。nebeは?」

僕「もちろん行かないよー。(多分)(親の方針は知らん)」

S子「だよねーよかった。」

僕は彼女のその言葉を信じていた。そして恋心を抱いていた僕は、中学も一緒なんだと思って帰ってから布団の中ですごいわくわくしていた。中学に入ったら告白する勇気も沸いてくるだろ。中学になったら・・・中学になったら・・・淡い期待に胸を寄せていました。

後編に続く・・・