春の予感@龍吟
2月末は三寒四温、春一番の南風が吹いたと思ったら激寒の北風というように、1年のうちに最も不安定な季節
「龍吟」の春の息吹きと勢いを感じる料理で元気が出たら、幸せなことですわ。
アペリティフはグラス・シャンパンをお願いすると「アンリオ・ブリュット・ミレジム1998」
1998年は1961年以来の暑い夏だったというシャンパーニュ地方。
1998ヴィンテージのシャンパンの比較試飲をした時に、今飲むのには最高に美味しいコストパフォーマンス賞を取ったのがアンリオだった。
ミネラル豊かで繊細な和食にもピッタリということで、さすがセンスの良いセレクションをしているね。
白ワインはドメーヌ・デ・コント・ラフォン「ムルソー1992」!
1992年のブルゴーニュの白はトロピカル&骨太の年なので、今が飲むと絶好調。
龍吟のワインリストは魅了的です
青森県産子持ちヤリイカと北海道産”極上あん肝”山葵(ワサビ)を添えて
湯葉玉豆腐と”サエズリ””煮鮑”の椀 柚子辛子の香りを添えて
アワビ好きの私には最高の味わい、でもサエズリ(鯨の舌)の食感は苦手かも、、、
お造り 小皿で2種 鳴門の”鯛”昆布〆 ”貝尽くし”の”コノワタ”和え
”春菜尽くし” 日本の春野菜を様々な仕立てで一皿に・・ 山本シェフの気合が私達の五感に春を感じさせる
ブルゴーニュのエレガントな白にはピッタリね
若狭湾産”小甘鯛”の炭火焼 うろこをまとった”サクサク”仕立て ”うに醤油”とともに
”黒毛和牛”の炭火焼をアキレス煮込みのコラーゲンで絡めて 香り野菜をそっと添えて 美容には最高だ≧(´▽`)≦
桜茶の炊き込みごはん 駿河湾の”桜海老”と共に 桜海老がとっても豪華
龍吟スペシャリテ -196℃の”苺あめ”と+99℃の”苺のアメ炊き”
リンゴあめの苺バージョンは、可愛くてパリリと割ると真っ白な苺味のパウダースノーの宝石のよう
熱々”焼きみかん”スフレの様に仕立てて ヨーグルトのアイスを沿えて
シャンボール・ミュジニ・レザムルーズ 2008 ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ
2008年の赤ワインは2007年に比べると色も濃く、濃密な果実味や渋みの輪郭がくっきりとしている。
レザムルーズの場合は、ミュジニほどの荘厳さがなくてチャーミングではつらつとしているところが非常に素晴らしいと思います
龍吟の初春のお料理とエレガントなブルゴーニュワインはやっぱり最高でした。
「タテルヨシノ銀座」でリエーブル・ア・ラ・ロワイヤル
タテルヨシノの建シェフは、今年の3月にはフランスから文化勲章を叙勲する予定、4月には広尾にカジュアルなレストランをオープン予定というように絶好調だ
建シェフがパリの「ステラ・マリス」で1つ星を獲得する前に、パリの美食家クラブの評価で、本命の「タイユヴァン」を大差で破り、”リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル・オブ・ザ・イヤー”の座を勝ち取ったという大ニュースが流れたのは2000年のことだった。
野ウサギの全ての部位を使用してロール状に巻き込んでひもで縛る。骨からとったブイヨンと各種ハーブ、スパイス、赤ワインで煮込み、そのまま一昼夜漬け込んで余熱で火を通して、味を染みこませる。。。
私には野趣溢れすぎて、、苦手ですが。
Kが食べたいと言うので、野ウサギ料理(ジビエ)、12月までのところを、建シェフにお願いして造ってもらうことになり、一羽の野ウサギをKとNの2人で食べることになりました。
パイの中に上品に納まっている「リエーブル」の上にはショコラ、黒トリュフ。
根セロリ、柿のピューレが添えられている。
香りは、さすがに絶句するほどの強烈なジビエ香。
私は”浜名湖すっぽんのココット煮”をいただきました。
建シェフのすっぽんは初めてです。
すっぽんを茸などで煮込んだフランス風のエレガントな料理ですが、やはり粘性の強さはコラーゲンが豊かなのでしょう。
前菜は「雲丹とイベリコ生ハム コンソメのジェルの上に青リンゴのソルベ」
意外性のあるコンビネーション。
ボルドー名物「生牡蠣とソーセージ」を建スタイルにアレンジしてある。
雲丹のもつ磯っぽさヨード香が動物性脂肪によってマイルドになる、、、青リンゴが海と山の産物の仲介役に抜擢された 洗練度がバツグンだ
越前ガニをサヴァイヨンソースでグラタンに。 甲羅の中にはギッシリと旨味たっぷりの蟹が詰まっていて、美味しくて感激
一つでも十分迫力あるが、KとNは2つもいただいた。
建シェフの得意とする、ちりめんキャベツ・黒トリュフ・フォアグラが30枚ほど重なっている、芸術的料理だ。
一冬に2回食べられたら本当に幸せ。
今回のテーマがメインが「リエーブル」だったので、料理の写真の順番がぎゃくになりましたが、最初に飲んだシャンパンは「ドゥ・スーザ キュヴェ・デ・コダリー ブラン・ド・ブラン」
アヴィーズ村のジャック・セロスの裏にある造り手で、シャルドネから柑橘系の香りとミネラルが爽やかに香る。魚介類にはピッタリ。
ソムリエお勧めの白ワインはブルゴーニュの「リュリー・プルミエ・クリュ・ル・メ・カド」
2008年なのでフレッシュ感だけでなく、すでにコクのある柔らかい味わいになっている。ムルソーを繊細にしたような味わい。
赤ワインは、すっぽんには「ジュヴレ・シャンベルタン 2007 ドメーヌ・アルロー」
リエーブルには「サン・ジョセフ 2007 ヴィラール」をグラスで飲み、デザートと合わせて「ラタフィア・ド・シャンパーニュ」というヴァン・ド・リキュール。
アヴァン・デセールはフルーツが爽やか、デセールは3Dのテイラミス
パリで星付きレストランを食べ歩いた人は必ず、建シェフの「ステラ・マリス」が一番美味しかったと声を揃えて言うけれど、これは真実なのでしょうね。日本も頑張っています。
建シェフがいる時は、数倍美味しいような気がするし、サービスのスタッフはフレンドリーな感じが東京一(ということは日本一)良いと思いました。
リューズ Ryuzu お料理・内装・サービスはハイレベル
アーバンスタイル六本木ビルに2月にオープンしたばかりの「リューズ」のオーナーシェフは、元「六本木ヒルズ ラトリエ・ド・ロビュション」の飯塚隆太シェフ。
六本木ヒルズが出来たばかりの時、42席のカウンターフレンチ割烹料理店に入るために、お客が毎日長蛇の列をなし話題になったことが、今は懐かしい。。
飯塚シェフはお料理の才能以外にも、アルフレックスのオーダーメイドの家具を揃えたり、センスは素晴らしいと思います。
和牛のカルパッチョ、黒トリュフ添え レフォール(西洋わさび)のソース
ラングスティーヌの下にはグリーンのピューレ アメリケーヌソース
アンコウのポワレ スパイシーでコクのあるソース なかなかのボリューム
ビュルゴ鴨のロースト 野趣溢れていないところが私好み 上品で香り高い
フレッシュなフルーツを活かしたデザート シャンパンにピッタリ
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ 2006 マルキ・ド・ラギッシュ
マルキ・ド・ラギッシュは、白ワインの最高峰「モンラッシェ」畑に最大の2ha以上も所有しており、醸造は優等生のジョセフ・ドルーアンに任せているという王者の風格が漂っている
シャサーニュ村の1級畑もシュヌボット、モルジョ、カイユレ、クロ・サン・ジャン等も所有して秀逸な白ワインを造っている。
2006年の白ワインは、収穫の時に貴腐菌がブドウに付いて果汁が濃縮したせいで、凝縮感のある熟れた果実味にハチミツのニュアンスもあり、ボリューム豊かで力強い
ボーヌ・プルミエ・クリュ レ・サン・ヴィーニュ 2007 ドメーヌ・デ・クロワ
2005年が初ヴィンテージの新進ドメーヌ。
2002年に「カミーユ・ジルー」を劇的に優秀ワインに変身させたワインメーカーの「デヴィッド・クロワ」が管理をしているから、本当に美しい果実味が溢れるエレガントなスタイルになっている。
オーナーはアメリカ人だ。
2007年は、クラスのある赤ワインでも、すでに果実味が華やかに現れタンニンもしなやかなので、今すぐ美味しく飲めることがレストランとしても嬉しいでしょう。
ボーヌ村なので、特にチャーミングでした
お料理のコースが8500円とは思えないほど素晴らしかったです。