贅沢なワイン紀行 Romanée-Saint-Vivant | 奥山久美子の美と健康のワインライフ

贅沢なワイン紀行 Romanée-Saint-Vivant

この講座の主役はドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラの当主が造る作品

シャルル・ヴァン・カネット氏

昨年4月にドメーヌ訪問した時の写真ですが、シャルルの知的で上品な印象と同じように、彼が造るワインはとりわけ華やかでフィネスがあります

 

全房発酵で造られたワインのようなフローラルさやスパイシーさを感じられるが、

シャルルは除梗、低温マセラシオン後に発酵というようなスタイル

 

ルシアン・ル・モアンヌのテイスティング・ルーム、ムニール・サウマ氏

ミクロ・ネゴシアンの大スターとなったレバノン人のサウマさんは、発酵中の果汁をヴィニュロンから購入して、その続きを天才的手法で行っている

 

大量のワインの澱を利用して約2年間熟成し、亜硫酸は瓶詰時の二酸化炭素の量とのバランスを考えて、微量加えるとのこと

 

白ワインの素材は果肉のみなので、完成するまでに豊かさを構築する

赤ワインの素材は果肉・果皮・種子なので、完成に向かってゆっくりと削ぎ落していく

 

1, Vosne-Romanee 1er Cru Les Suchots 2017   Domaine Alain Hudelot-Noellat

2, Romanee-Saint-Vivant  2017

3, Romanee-Saint-Vivant  2017      Lucien le Moine

4, Romanee-Saint-Vivant  2019

5, Vosne-Romanee 1er Cru Les Suchots  2019 

 

3 ルシアン・ル・モアンヌは、2 に比べて熟成が進んだような明るい赤であり、香味も個性的

 

2 と4 ユドロ・ノエラのロマネ・サンヴィヴァンは、高級な宝石のような照りがある

4 と5 は2019年、色調も濃く、2017年には存在しない濃厚な果実味が印象的

 

1 と5 は レ・スショ、 ユドロ・ノエラ所有の区画は、斜面最上部に位置し、レ・ボーモンに隣接している

しかも樹齢が90年なので凝縮度が格別高く華やか

特に2017年は甘くフィネス豊か、2019年はパワフルで芳しさ満開だったので、なんと人気投票では1位2位になりました

 

私は2 と4 の緻密さと複雑な果実味の芳香の余韻が長いのが好きでしたが、いずれにしても、ロマネよりも1/5の価格のレ・スショはコスパあります

とは言え、プルミエ・クリュが昨今の劇的な価格高騰で5万円もするのだから、大変な時代になりました