チバニアンの黄金の釘(ゴールデンスパイク)@千葉県市原
日本初の日本の地名を冠した地質時代「チバニアン」が誕生!
千葉県市原の養老川流域に、77万年前に起こった地球の地磁気逆転の地層があることが証明され、
新生代の第四紀のチバニアン期(77万4千年前~12万9千年前)として2020年に認定されました
2022年に設置されたゴールデンスパイクは、世界で最も良い地層がある場所「国際標準模式地」GSSPに設置されます
ゴールデンスパイクは世界中で現在77点が認定されており、中国のように古い地層がある場所には11点のGSSPがある
日本は4枚のプレートの上に乗っていて変形が激しい島国にもかかわらず、このように77万年前の地層を目の当たりにできるとは本当に嬉しい
千葉県は比較的に変形の少ない県であるとのことですが、当時は海の底でした
当初は黄金色に輝いていたゴールデンスパイクは、今や錆びた灰色に
黄金の釘が打ってある場所の上の地層が「チバニアン期」、下の地層は「カラブリアン期」の泥岩です
約77万年前に噴火した古い御嶽山の火山灰が積もってできた層が「鍵層」となり、年代の判別ができました
チバニアン・ビジターセンター
3年後には隈研吾氏が建築する立派なビジターセンターが完成する予定
千葉駅から車で1時間半ほどでビジターセンターへ到着し、ここから歩いて15分の地層の場所へ行き、1時間ほど話を伺います
途中にある看板
養老川の河原を長靴を履いて歩きます
指している白っぽい層が古い御嶽山の火山灰の層(白尾火山灰層)
その上はチバニアン期の泥岩、下はカラブリアン期の泥岩
地質年代の表をチェック
川に入ると、水の流れる河床には分かりにくいが、貝化石の断面が見られる
ビジターセンターにあるゴールデンスパイク
地磁気逆転とは?
地球は大きな磁石のようになっているので、方位磁針のN極とS極が入れ替わる時代がある
現在のN極は北、S極は南を指す
地球の内核は個体の鉄、外核は液体の鉄であり、その外核では導電性流体が対流して地磁気が発生しているが、
対流様式の変化により地磁気が逆転する
過去360万年間に11回の回転した跡が海洋底の地磁気縞模様に残っている
最近の逆転がチバニアンですが、地磁気逆転しても渡り鳥や魚の一部にしか感知できないとのこと
どちらにしても77万年前は、人間が誕生したとされる約30万年前よりも遙か遠い時代であり、私達にロマンを感じさせますね