バロン・フィリップ・ド・ロートシルトがエリザベス女王陛下に捧げた1977年ラベル@アフェット
4月29日はウイリアム王子とケイト・ミドルトンさんのロイヤル・ウエディング。
英国では将来の国王夫妻をひと目見ようと大フィーバー、祝賀ムードが高まっています。
そこでワイン仲間と一足先にエリザベス女王にまつわるワインを飲みながら、ささやかに祝福しました。
1977年4月にボルドーを公式訪問したエリザベス女王が、シャト・ムートン・ロートシルトのバロン・フィリップ氏に招かれて3日間シャトーで過ごしました。
ロートシルト一族の中でもロンドン系のフィリップ氏とはフランスで最も親しい友人の一人だったのでしょう。
この年のラベルは、1945年から続けているアーティストによるアートラベルではなく、「エリザベス女王陛下に捧げる文字が表示されているだけ。
このワインは約20年前にエノテカで買ったもので、自宅セラーで保存しておいたらラベルのノリが滲みゼブラ模様になっているけれど、コルクの状態が完璧。
天候が最悪だったという1977年としては若々しく、タンニンはドライフルーツのような果実味に綺麗に溶け込み旨味とともにベルベッティに広がり素晴らしかったです。
アフェットは昨年六本木の飯倉にオープンしたイタリア料理店。
以前は「アラン・デュカス、ベージュ「ピエール・ガニエール」で支配人をしていた渋谷さんが経営していた「ルセップ」というワインバーでした。
改装してオレンジ色の明るい雰囲気になりました。
アミューズは、パプリカのムース 2層仕立て 甲殻類のジュレを根室産雲丹を添えて
シャンパーニュ ボランジェ・ラ・グラン・ダネ 1999
完璧なブドウが収穫された年にのみ造られるラ・グラン・ダネは、オーク樽で発酵後、コルク栓!をしながら5年以上カーヴで熟成されるので複雑性が強く非常にリッチ
赤穂産生ガキと八千代産塩トマト(ロイヤルセレブ)のマリネ クリアジュレ添え
ボランジェ・R.D. 1995
RDはrécemment dégorge、最近デゴルジュマンしたという意味で裏ラベルに日付が書かれている。グランダネと同じものを8年以上カーヴで熟成し、ドザージュが少ないのでエクストラ・ブリュット 白トリュフのような熟成感とフレッシュさがある
サヨリは軽く炙っているので香ばしさがアスパラとマッチングでした
モンラッシェ 2005 フレデリック・マニャン
さすがマニャンは清澄もフィルターも行わないので色の濃い凝縮したパワフルリッチな白ワインの王様
2005年のわりに黄金の輝きでアーモンドやヘーゼルナッツのコクが強く非常にグラ(オイリー)でした
花付きズッキーニに詰めたスカモルツァチーズのフリット トマトソース
ほろほろ鳥のラヴィオリ 春野菜のバターソース
丹波の猪のラグーのリゾット 意外とあっさりして食べやすい
コンドリュー・ラ・ドリアーヌ 2004 ギガル
ローヌ北部の帝王ギガルが造る最高級コンドリュー ドリアーヌは土地の名前
ヴィオニエのもつ満開の金木犀のような強烈な甘い華やかさに杏のリキュールやヘーゼルナッツやスパイスが爆発している フォアグラやスパイシーな料理にピッタリ
フレッシュ・フォアグラのソテー イチジクのバルサミコソース
バリッと焼いてあるので美味しかった ソースは甘すぎるほどだが、コンドリューには合う
ボンヌ・マール 2006 ドメーヌ・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ
シャンボール・ミュジニ村に君臨するヴォギュエ家のボンヌ・マールは上品な果実味と力強さが優雅に広がり魅了される
シャルム・シャンベルタン 2004 ドメーヌ・デュジャック
濃密な野生的な果実味と甘いタンニンが心地よく広がり、シャルム・シャンベルタンとしては艶やか(他の造り手よりも土味やスパイスの香りが少ない)
鴨の最高峰のビュルゴ家の鴨やフォアグラを使うなんてフランス料理のようだが、イタリアの星付きレストランでは普通のこと
ソースを使わないからフランス料理よりも軽やかな味わいでした
バルバレスコ 2005 ガヤ
ピエモンテ州の田舎酒バルバレスコをイタリアの頂点にまで上り詰めさせたアンジェロ・ガヤ氏のガッツとカリスマ性
澱がある1977年のムートンを私が8杯に注ぎ分けました。ボトルの上部のワインは色もエキスも薄いので、上と下をブレンドして不公平のないように
ティラミスは甘さ控えめ。お料理も全体的にヘルシーで健康に良さそうでした
イタリアで修行していらした若い男性シェフと女性シェフ。パンとパスタとドルチェは女性シェフが担当だそうです。
ドルチェにあわせて「ピエール・カロ・ブラン・ド・ブラン」
1985年に設立された新しいシャンパン・ハウス。最上のシャルドネを生むアヴィーズ村のシャルドネで造るのでミネラルと清涼感が豊かなのでリフレッシュに最適
記念になる楽しいワイン会でした。