たまたまラジオを聴いていたら、ある主婦リスナーからの質問で

・「歯科医院を選ぶ基準として、歯科医師会の会員かどうか、を見て決めているが、それは正しいか?」というものがありました。

おっ!と思ってよく聴いていたが、回答されたのは神奈川県の歯医者さん。

「よくぞ聞いてくれました」と感激され、「それでいいんです!!!」とおっしゃっていました。

 

ひとくちに歯科医師会といっても、このエリアでは「日本歯科医師会」「千葉県歯科医師会」「印旛郡市歯科医師会」「印旛郡市歯科医師会佐倉地区」といった具合に分かれて、我々はそれぞれの会員となっています。

会員になるのは義務ではないので、入っていない先生もまぁまぁいらっしゃるのですが、だいたい「入るメリットないから」というのがその理由です。

確かに金銭的メリットはまったくありませんけど…。

 

ちなみに、会員の歯科医院と非会員の歯科医院とでは、治療は違うのか???

いえ、治療はどちらも国家資格をもった先生であり、違いはありません。

ではなぜ歯科医師会の会員先生を選んでとおっしゃられたのでしょうか。

 

歯科医師法第1条 : 歯科医師は、歯科医療及び保健指導を掌ることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

 

これです。

公衆衛生は地域医療とほぼ同義ですが、地域医療を担うのは市町村ですね。ここでは千葉県や佐倉市のことを指します。この行政からの依頼で我々は「1歳半健診」「幼児歯科健診」「3歳児健診」のみならず、幼稚園や小中学校、高等学校、企業歯科健診なども行っています。これは行政と歯科医師会とのタイアップによって、地域の皆様の健康を担っているのです。

私も役員として歯科医師会の会議などに参加しますが、協議することが多く、いつも10時半とか11時とかになります。今はコロナで行事はありませんが、佐倉市と歯科医師会とで共催の講演会や集団歯科検診なども行っています。これらに携わる時間は診療後や日曜、木曜になりますが、診療時間や自分の時間を削って行っています。中にはいつ仕事しているの?と思うくらい貢献してくださる先生もいらっしゃいます。1回の出動で1000円程度はいただけますが、金銭的にはかなりのマイナスです。それでも我々会員は「市民のために」「県民のために」という想いで頑張っているのです。本当に「地域医療」を考えているのが歯科医師会員というわけです。あ、「市民歯科検診」「口腔がん検診」や「介護認定審査会」なども歯科医師会員の仕事です。これはもう使命感なんです。本気で皆さんの健康を考えているのです。

 

また、歯科医師会は会員に向けてコロナ対策なども毎週のように情報を流してくれます。またワクチンの打ち手としての講習などもしてくれます。なので、歯科医師会会員の医院ではコロナのクラスター感染は出ていない(らしい)のです。たまたまかもしれませんが(笑)。

 

ついつい熱くなってしまいましたが、神奈川の先生と同じ見解だったのがうれしくて。

歯科医院選びには「歯科医師会会員」をお願いします。会員だから腕が良いかというと・・・。それはそれぞれです。でも、皆さんの身近な歯医者さんとして我々は頑張っています!