「結さん🎵結さん🎵今日も私ぃ、診療補助に入りますので、有紀さんに医療事務を教えてもらって下さいね(笑)」
最近、志保ちゃんがそう言って、自分から補助に入るようになった。(何でだろぅ?)
悠真先生に叱られる度に、『もぅ!また怒られたぁ……』って文句言ってたのに…
航ちゃんもよっぽど忙しくて私じゃ受付をさばききれない時以外は、なんにも言わない。
私も早く医療事務の方も一人前に出来るようになりたいから、構わないんだけど…。
◼️航一視点◼️
あの医局での1件から1ヶ月…
「航一先生~、悠真先生~☺️今日は補助、私が入りまぁす🎵よろしくお願いしまぁす🎵」
志保ちゃんが2つの診察室の間をひょこひょこと交互に顔を出して挨拶してきた。
悠真がクリニックに来る日は、必ず志保ちゃんが補助に入るようになった。
あぁ見えて、なかなかに…(笑)押しの強い女の子なのかも…(笑)
「はい😃よろしくね。志保ちゃん」
「……志保ちゃん?💢ONで頼むよ」
悠真が釘を差す(笑)
「はぁぁい🎵(笑)」
あれからも、ちょくちょく悠真に叱られているのを聞いてるけど…めげないな…。肝が据わっているのかもな(笑)
ーその日の夜診終了後ー
「航一先生~、ね、航一先生~(笑)ちょっと、ちょっと」
志保ちゃんが診察室の入口から、小声で呼んできた。
「ん?どした?」 「しぃっ!声が大きいです💢!」
怒られた…(笑)
こそこそと誰も居ない医局まで連れてこられて、「航一先生、あのね…来週の金曜日、お休みしたいんですぅ‥ダメですか?」
「うん?構わないよ?有紀ちゃんにも言っといてね😃でも、その日は悠真、午前は研究室のレポート提出だとかで休みだけど、夜は来るよ?(笑)」
「お誕生日…でしょ?悠真先生」
そう言われてカレンダーを見た。
「おっ、ホントだ✨で?(笑)」
「…………告白…しよっかなぁ…って……❤️」
「へぇ~❤️思った通り、志保ちゃんは強くて逞しいね😃頑張って✊でも、どうするの?」
「さりげなく悠真先生に聞いたらぁ、その日は朝から大学に行って、お昼に終わるみたいなんで…(笑)LINE入れて、ビックリさせちゃう✨
駐車場のNo.もリサーチ済みだもん!」
「あはは!ストーカーみたい😁夜診は?悠真と一緒に来る?」
「いぃえ😃お休みします☺️ホラァ、フラれたら泣かないといけないし~😱」
「そんなトコまで考えてるんだね…(笑)じゃ、悠真には内緒だね」
「はい✨お願いします😁」
ー金曜日ー
◼️悠真視点◼️
今日は朝から研究室にレポート提出。
…💧めんどくさいな。
提出を済ませて、新しいテーマの概要を教授とちょっと話して、予定通りお昼には大学を出た。
構内の駐車場に行くと、俺の車辺りに人影…。
あ、隠れた……(誰だ?怪しい…💧)車場荒らしじゃないだろうな…💧
ブ〰️〰️(‥LINE?)
立ち止まってLINEを確認すると、志保ちゃんからだった。
『悠真先生~😃お帰りなさい🎵』(は?)
訳の分からないLINEから顔を上げると、
(サッ!)車の人影がまた動いた。
(えぇ!?志保ちゃん?んなバカな…💧)
そっと車まで近寄って、人影を後ろから確認すると、やっぱり志保ちゃんだ…。
志保ちゃんはバレてる事には気付いてなくて、急に居なくなった俺をしゃがみこんで探している。
「…コラ!何やってんだ?野良猫!」
「(ビク!)ひゃあっ」
急に声を掛けられて、志保ちゃんはビックリして飛び上がった。
「こんなとこで何してる?クリニックは?」
「(*´∀`)♪航一先生にお休み貰いました~(笑)」
「………で? もぅ1つの質問の答えは?」
「あ……ぇとぉ…💧ぅ〰️悠真先生、お誕生日だからぁ~」
「俺の誕生日だから、俺の車のそばで野良猫ごっこか?ん?(笑)」
首根っこを掴んで立たせると、ホントに猫みたいにシュン……として口をとがらせている。
「ちがぁぅもん…💧(グゥゥゥ~)」
「ハハッ(笑)腹が減ってるのか?野良猫」
「は…恥ずかしいぃ~…💧」
「俺も腹減ってるから、一緒に食べに行くか?何食べたい?…って言っても、大学の学食以外はこの辺で外食もしないし、知らないなぁ…💧」
「あの…!お弁当…作って来ました…(笑)」
「え!?お弁当?(笑)凄い!そんなの出来るんだ~😁」
「サンドイッチ…ですけど…💧コーヒーと‥」
「じゃ、大学の裏の河川敷に行く?(笑)」
「はい❤️」
「何でここにいるのか…野良猫ちゃんからゆっくり事情聴取しないといけないしね~(笑)」
「うぇぇ…💧またお説教ですかぁ??💧」
苦虫を噛み潰したように顔をしかめる志保ちゃんを連れて、河川敷まで歩いていった。
「……さてと、話してもらおうかな?(笑)」
サンドイッチでおなかを落ち着かせて、コーヒーを飲みながら尋ねた。
「………………」
志保ちゃんはレジャーシートにちょこんと座って、クローバーをいじいじしてる。
「志保ちゃん?」
「…お誕生日、おめでとうございますぅ…」
「それはさっき聞いた。ありがとう😃」
「…💧悠真先生に‥お伝えしたい事があってぇ…あの…」
「うん。何?」
いじいじしてる志保ちゃんをジィッと見つめたまま、コーヒーを一口飲んだ。
「私の事どぅ思いますか!?」
「ブハッ!どぅ思う?声デカいと思う‥ケホ‥」
(どぅおもう?どぅおもう??どぅ思うとは…)
質問の内容を、頭の中で何度も繰り返して、
「…志保ちゃんは‥マジメだと思う。前にも言ったけど、やれば出来る子だし、出来るようになるために努力する子だと思うよ(笑)」
「…………そんなの聞いてません~っだ…💧」
(ぇ?聞いた、よ…ね?)
「ごめん…質問の意味がわからない…💧」
とりあえず謝っとこう…💧
「私ぃ、悠真先生におめでとうって言いたくてぇ…その……だから、今日…ビックリしてもらいたくてぇ‥こうやってぇ…💧先生の事ぉ……好きだからぁ❤️…💧」
「ありがとう😃ビックリしたよ…………って…
ええっ!?今、何て?」
「えぇ~💧もう1回言うの?マジで?」
「……イヤ…ごめん‥大丈夫…ちょっと待ってね…今、頑張って脳内処理中だから…💧」
思わず正座して頭をフル回転させる。
「……先生?…ごめんなさい…💧あの…彼女さんとか、います?」
「大丈夫‥ぁ、ぇっと‥いてない‥彼女さん」
彼女さんって…(笑)
「私の事、嫌い…ですか?」
「……き‥らい……?ィャ‥す…き‥ぃ?なのか?
わからない…けど、気には…なる…💧志保ちゃんの事は、何て言うか‥目が離せない?頑張ってるトコを見ると、ヨシヨシ🎵って思うし、自分も頑張ろうって思うし‥笑顔だと嬉し‥く、なるし?…ダメなトコは、ちゃんと叱ってあげないと…って思う」
「ふんふん🎵で!?(笑)」
「……わからん…💧」
「えっ!?彼女さん居たことないんですか?
そんなにイケメンなのに??」
「イ…イケメンって…(笑)そりゃ、どうも(笑)」
彼女……居たことはあるけど‥ドイツに行くって時に別れたっきりだ…💧
「お付き合い、してみます?それから決めて下さい🎵」
「付き合うったって……今と何にも変わらないよ?大学に行かないといけないから、あまり構ってあげられないし…💧」
「イイです🎵そんなの。別にずっと学生じゃないでしょ?(笑)」
「そりゃ、そうだ(笑) あぁ‥1つあったなぁ…
もし付き合ったら、変わる事😃」
「何ですか?(ワクワク❤️)」
「志保ちゃんの事だから、すぐに分かると思うけど‥俺、怒ったら怖いよ?いいの?」
「ぅぇ…よくわかんないけど、怒られないようにします…💧今までも怖いじゃないですか…」
「アハハ(笑)今も怖い?☺️もっとかも知れないよ」
何せあの親父と兄貴に躾られたんだから…。
「…💧もっと怖いんですかぁ!?
航一先生も、もしかして同じですか?そんな風に見えませんけど
前に、航一先生に叱られて、正座して点滴してる結さんを見た事がありますぅ…💧
ぇっとぉ…ダメなやり方でダイエットして、倒れた時?だったかな?」
「…(笑)さぁ?聞いた事ないな。結ちゃんに聞けば?(笑)
(そんな事したら、正座だけでは終わらないだろうな…兄貴なら尚更…💧)」
そうはぐらかして、笑っておいた。
「私、ダイエットしたりしなぁいもん!大丈夫だもん☺️」
「だといいけど?(笑)志保ちゃんも結ちゃんに負けない位に叱り所満載でしょ?(笑)
いくつか気になってる事があるけど?
もっとしっかり考えて、自分を大切にする行動をしなさい。じゃないと、怖い雷⚡が落ちるよ(笑)」
「はぁぁぃ…」
「で?今日はここまで電車?車?」
「電車で来ました🎵夜診もお休みもらったので、ゆっくり帰ります☺️」
「夜診まで時間あるし、送るよ😃」
志保ちゃんの少し(?)強引な告白から始まった俺達の関係…はてさて、これからどうなって行くのやら…💧
俺は何度、雷⚡を落とす事になるのか…💧
★おしまい★