こんにちは。
政府の 「2000万円年金問題」 は、“老後の不足額を準備しろ” ということですが、この数字も非常に楽観的なように感じます。
私から言わせていただければ、政府の年金計算の前提が曖昧で、答弁の度に言い逃れているだけのように思います。
でも、もし老後資金を準備できたとしても、それ以上に大きな問題を各人が抱えていることに気が付いていません。
それは生活費があるということは生命が維持できるということだけで、私などのように現役の一線を退いた人間が年金で生きられても、「何をもって生きなければならないのか?」 という課題にヒントはないのです。
だだ生命が維持できればいいのでしょうか?
私の実父や義母の “死に様” を見ていると、これからの15年をつくづく考えさせられます。
私はもう死んだ方が幸せなのではないか、と自問させられます。
ホスピス医の小澤竹俊先生によると、「誰かに看取られて、この世を去れるなら、それ以上の幸せはない」 と言われています。
私の実父の場合は、私の孫娘 (父からはひ孫) が父に砕いた氷をスプーンで口に運んだのが最期でした。
その時の嬉しそうな顔は今でも覚えています。
私の生徒さんにこんな方がおられます。
「宝くじで1億円当たったらどうしますか?」 という問いに、
「半分は女房に、半分は子どもにあげて、私はどこか他の土地に行く。」 という答えでした。
この生徒さんも 「人生の目的は何か?」 という命題をずっと抱えておられるように思います。
(注) 経営教室でのこの宝くじの問いは、自分のやりたい事を具体的に考えておられる方は明確な返事が即答できるので、時々使っています。
「取り敢えず貯金します。」 は、経営者としてはちょっと考えものです。
宗教的には、各人の目的をもって神様が人間をこの世に送り出している、という答えになります。
約一億個の精子の競争から卵子と合体したのは “あなた” です。
しかも、お先祖様の誰一人欠けても “あなた” はこの世に存在していません。
したがって、あなたが今存在していることは、それだけでも奇跡なことなのです。
さあ、神様は “あなた” に何を託したのでしょうか?
現役を引退して不十分でも年金を頂ける身分となれば、肉体が健康に存在すること以外にどんな目標を持てばよいのかと、自問する毎日です。
人間が病院のベットの上で最後に考えることは 「もっと自分らしく生きておけば良かった」 ということが一番多いそうです。
ドリス経営教室では、自分の目標へのヒントを考えながら、心の悩みを少しでも軽くすることを実践します。
私が一番悩んでいるのかも知れません。
ホームページの冒頭の写真に 「光の中の向日葵」 を入れているのは、この状態を目標とするからです。
我が家の庭にも向日葵を植えました。
成長するのが楽しみです。
令和元年6月22日 ドリス経営教室 西村