おはようございます。
梅雨前線が奄美大島の北に行ったり、南に下がったりで、
天候が不安定です。
このため奄美→喜界便は、「天候調査」 で足止めになりました。
「 万一、喜界空港に着陸できない場合は、
奄美空港に引き返すか、鹿児島空港に着陸することを
ご了解ください。 」
条件付きで20分遅れの改札となりました。
奄美空港に引き返すのは理解できるのですが、どうして 380km も
遠い鹿児島まで行かなければならないのか、判りませんでした。
奄美空港を北に向かって飛び立ちました。
5分もすると、ピンポンとチャイムが鳴り、喜界空港に着陸する旨
のアナウンスがありました。
鹿児島→喜界の第一便が着陸できずに、奄美着陸となったため、
ヒロタロウ の乗った便は乗り換えのお客様もおられ、36人乗りが
満席でした。
これで喜界空港に着陸できそうです。
喜界空港へは南から着陸しましたので、8の字を描いて飛行機は
飛んできたことになります。
喜界空港、もと日本帝国海軍の飛行場です。
おいおいこれが飛行場かい?
空港ビル(?) はプレハブです。
どこを見回しても 「レーダー」 がありません。
横の車庫に消防車を 2台見つけました。
奄美空港から25km、僅か10分のフライトなので、奄美空港の
管制がコントロールしているのでしょう。
必然的に有視界飛行です。
後で地元の方に訪ねてみると、
「 喜界で一番高い “百之台 (ヒャクノダイ)“ 203m に
霧がかかると、飛行機は飛ばない 」
とのことです。
「天候調査」 とはこのことか、百之台が見えているかどうか、
奄美で判断していたのか。
だから、奄美も同じ条件なので、喜界が駄目な時は、鹿児島
まで飛ばなければならないのでしょう。
荷物の受け取りもこのとおりの手渡しです。
回転テーブルなんてありません。
空港カウンターもこじんまりして、ほんわか暖かみがあります。
ヒロタロウ は翌日 14日(火)、今度は 喜界→奄美の便に乗る
ことになりますが、これも面白い発見をしました。
喜界島で最後の仕事に寄る前に、喜界空港に行って、搭乗手続き
だけでもしておく方が利口であろうと、空港に行きました。
鹿児島行きは 「天候調査」 です。
奄美行きは飛んでいることが判りました。
お客様の用件を済ませて、祈るように空港に行きました。
飛ばなければ、宿を捜さなければなりません。
飛んでも鹿児島着陸では、更に状況は悪くなります。
でも、先ずは飛ぶかどうかです。
ヒロタロウ の乗る予定の飛行機が出発15分前に、大きな
プロペラの音をたてて到着しました。
これで飛び立てることは確実になりました。
搭乗チェックのゲートを通る前に座席の変更を言われた乗客が
いました。
不思議に思っていると、理由は次の写真を見てください。
前方の席にはお客様を乗せていません。
ヒロタロウ は前から 8列目に座りました。
ヒロタロウ より前は誰もいません。
皆んな、8列目から12列目までに、座っています。
どうも飛行機のバランスを取るため、後方が重たい方が着陸時
には良いとのことでした。
ヒロタロウ が乗ったSAAB340B型機です。
雲が低く垂れ込めています。
滑走路の南の方に移動しました。
出発許可がなかなか下りません。
滑走路の端でじっとしています。
やがて動き始めましたが、スピードが全然上がりません。
これは駄目か ?
と思っていたら、今度は滑走路の北の端に移動しました。
今度は、エンジンの音が高く上がりました。
南に向かって上昇しました。
雲の層を二つ位突き抜けたかと思うと、奄美空港への着陸
体制に入ります、というアナウンスがありました。
「 やれやれこれで奄美に帰れるわい。 」
と思っていたら、なかなか海が見えてきません。
どうやら空港の上で旋回している模様です。
どれ程長く感じたでしょうか、やっと海が見えて来ました。
奄美空港へは北から着陸したようです。
これで鹿児島まで行かなくて良かったと安堵しました。
先日、北海道で同じ型の小型機の着陸高度ミスが報道されて
いました。
地方空港や離島空港での有視界飛行は、本当にパイロットさん
の腕次第ということがよく理解できました。
先ずは事故なく、出張できて良かったと思います。
仕事の成果はどうかな ?
平成23年 6月16日
奄美にいる宗像のヒロタロウ