座席案内での言葉の気遣い | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

コンサートホールの客席内でお座席のご案内をするのも私たちレセプショニストの仕事です。


今からご紹介するご案内については、全国的にどこのコンサートホールでも同じようにマニュアル化されたように徹底しているかどうかはわかりません。


ただ、ある程度はなんとなく常識の範囲で浸透しているかもしれません。スタッフをすることのある方はご参考になさってください。


さて、具体的に言うと、例えば1番(通常舞台に向かって左側・何列でも構いません)の座席の場合、お客様に口頭でご案内するとしたら、どのように伝えますか?少しイメージしてみてください。自身がどこの場所からご案内するかは自由ですが、口頭でのみ説明するとします。


「一番向こう側です。」と指差しますか?

「舞台に向かって左端のお席です。」


という感じでしょうか?具体的でわかりやすいですか?


次にもし、自分がその1番の席の説明を受ける側とすれば、どんな風に感じますか?



      ♪     ♪     ♪



実際に現場でなければ、上の説明で特に違和感はないかと思われますが、いかがでしょうか?


ただ、折角いらしたお客様に「端」というようなマイナスといいますか、ちょっと残念な感じのニュアンスの言葉を遣わない、という気遣いをここでできればいいということです。話し言葉で「端っこです。」といわれると、ちょっと嫌な感じですね。


実際に現場でご案内するなかで、1番の座席であってもなくても「こちらでございます。」と席を確認した時点で「わ~」「へ~」と良くも悪くもリアクションが返ってくることがしばしばあります。(殆どは予想外にいい席の時で、こちらも嬉しくなります^^)


でもじゃあ、「端の席」を何て言えばいいの?かというと、例えば(通路や列の説明に続けて)「一本目の通路すぐのお席」「右手すぐのお席」などと言換え可能です。


ここにもう一つポイントが入っていて、具体的に「〇番目のお席」と、数字で示す方が間違いがないと、徹底的に指導されるホールもあります。この場合、座席表の案内板を使ってのご案内ですとお客様と一緒に数えつつ目視確認もできます。


よくあるように、端の席が壁とくっついていて、通路が無く通れない、ということも考えられます。その場合は「壁際のお席」という風に言い換えます。


ここまでは横の列のご案内でした。次に縦の列について考えたいと思います♪