ファンとしてのマナー | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

コンサートを聴きに行く時のコンサートホールでのマナーに加え、演奏家に対するマナーの悪さが目につく今日この頃悔しい><


「この演奏家を本当に心から応援しているのですか?」

と問いたくなることがあります。それは、仕事として働いている時も、お客として出掛けた時も、両方感じることです。


例えば、女性の出演者に対しては、最前列付近から執拗にオペラグラスで見続けるというような、あまりない種類。他、サイン会で自分の番だけでは足らず、複数のファンがサイン会の間中、各々カメラを向けているちょっと異様な光景。怖い感じがします。出演者本人が許可している以上は私たちは何もできません。


私たちがスタッフとして仕事している時にあまりいい気持ちになれないことのひとつに、門下生かと思われる人の態度という種類も時にあります。つい気分が華やいでしまうのでしょうけれど、周囲の一般のお客様が迷惑している光景も見られます。特に噂話というのは慎みたいものですね。案外聞かれているものですし、尾ひれ葉ひれがついては自分にとって大切なはずの出演者に酷いことをしてしまいますダウン


反対にその態度が美しくお上品だとファンの方々自体と、そして出演者の評判も、コンサート関係者にもいい評判が広まることもありますアップ


私の実際に体験した例では、ある宝塚関係の方のソロリサイタルか何か、大分前のことで思い出せないのですが、とにかく、「宝塚」という印象のものがありました。


ちょっと身構えて出勤しました。宝塚といえばファンの方が熱心なので、しかもほとんどのお客様がその方目当てのファンなので大変なのではないかと思ったのです、すみません汗おまけに宝塚の劇場と、本格的なクラシック専用のコンサートホールとは勝手が違うのでは?とも思いました。


写真撮影や花束を持ちこんでのステージ渡し、グッズ売り場の混乱とそれ故の開演間際のドタバタを想像してしまいました。


ところが、前にも経験のある先輩が「宝塚のファンはとっても素晴らしいのよ。」と教えてくださいました。その通り、本当に、ファンたるものの鏡のような集団で、尊敬すらしてしまいましたキラキラなんでも、宝塚歌劇団そのものが「清く、正しく、美しく」のモットーで、規律正しいのは有名ですが、ファンもそのようにしているという話を聞きました。


普段の演奏会でさえパニック気味の休憩中のお化粧室も、大変に静かで、私たちの仕事が不要なまでに言われすともきちっと列をなし、大変にスムーズでした。他、何一つお声をかける必要などなく、クラシックのコンサートホールのマナーも完璧に守られ、美しかったのです。通路も混乱させないように美しお歩きになっていたのが印象的でした。だから、何年か前のことでもこうやって具体的に美談を覚えているわけですし、スタッフの間にもいい評判が実際に広まりました。


ちょっとかっこよくスマートなファンの姿も増えるといいなと思いますしあわせマナーにも色々と視線を向ける所がありますね。まだまだ何か発見しそうです虫眼鏡!?





ピアニスト松浦健さんとコンサートホールと ~松浦健さん応援しています~

仕事を上がると、出演者への大きなスタンドの花から少し譲って頂きました。会場の花は言葉を発せずお上品に、極上の雰囲気で演奏会を飾ってくれますね。