ショパン達は渋谷のスタバにいそう | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

自分の好きな偉大な音楽家について、敬愛の念と、畏怖の念さえも持っている方はたくさんいらっしゃると思いますしあわせ


そして、そのような偉大な音楽家といえども、人間味のある所は伝記のような書物で見出され、時に共感したりできますし、彼らだって普通の人間って思いはしても、それでもどこかで特別な憧憬があるものでしょうキラキラ


しかしながら、今読み進めている本の中では、よくある音楽家の人物相関図のような堅苦しい悔しい><ものでなくて、案外、もっとラフに付き合いがあったんだとか、リストはショパンをリスペクトしているけれど、ショパンはリストがあまり好きでなかったというイメージも強いはずだと思いきや、案外仲良しで普通に若者らしくよく遊んだりもしたんだとか、見方がかわり変わる。、余計に愛おしくなりつつありますハート*キラよく考えてみれば本来的にはこちらの方が自然で当たり前の姿なのでしょうけれど。


ショパンの新しい師匠、当時ピアノ演奏の最高権限とされたカルクブレンネルという師匠にかなりの熱狂ぶりだった時にも、カフェで同年輩のピアニスト二人、21歳のリストや、メンデルスゾーンがその熱狂ぶりについてショパンをからかっていますニコ


ヒルラーというピアニストの友達も加わり、カフェのテラスカフェを陣取って、仲間内でのショパンのニックネーム「ショピネット」niko*電球がカルクブレンネルの門下生になろうとしていることについて「ひやかして」います。特に、メンデルスゾーンはカルクブレンネルのうぬぼれの強いところに真面目に憤慨していて、ショパンの音楽の中にこそ才能があるのだと、門下生になることを反対します。


そんなやりとりをしていると、当のカルクブレンネルが偶然カフェの前を通りかかり、若気の至りで悪乗りして、みんなで彼を「なれなれしく」取り囲んで「すっかり気をくさらせるほどに」大声で騒ぎたてたそうです。この事件についてを詳しく書いてあるのはヒルラーの『メンデルスゾーンの追憶記』だそうですが「実に愉快であった。若者は同情がないものである。」と結んでいるのが可笑しいですね笑


後に、カルクブレンネルの後援での音楽会で、彼が作曲した「6台ピアノによるポロネー」ズの演奏の時、他のメンバーよりショパンは小さい楽器だったこともあるものの、ショパンの音が他の5人の音にかき消されて聞えなかった♥akn♥という意外なエピソードや、でも、独奏の時には「独自の天才を立派に証明することができた。」などという微笑ましい話があります。


演奏会に聴衆として来ていたリストは、メンデルスゾーンがカルクブレンネルをチラリといたずらっぽくながめながら、わざとさかんに拍手パチパチしだすと、負けずに手をたたいた拍手とあります笑


私自身の学生時代、色々な仲間たちとの悪乗りなど思い出すようなショパン達の話を思わず少しご紹介してみたくなったのでしたEnd