スタッフは固まって立たない | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

演奏会のスタッフの立場に立つ場合は、いわゆるレセプショニストの立場と、主催者として、お客様をお出迎えしてご挨拶するような場合と、主に二通り考えられます。


どちらの場合においても、「2人以上で隣り合って立たない。」ということは、大事な要素です。これは、演奏会に限らず、企業の主催するイベントや、講演会など、色々な場面でも応用が効く話です。


想像してみてください。

お客として、例えばコンサートホールに行ったとして、エントランスをくぐったとたん、あるいはロビーを進み、客席に入ろうと思って客席の扉に近づいた時・・・。制服を着た人や、あるいは明らかにスタッフとわかるスーツの男性陣が、何人も固まって立っていたら、「何??」と思い、近寄り難く、なんとなく恐い雰囲気だと思いませんか?


実際に多いのが、企業のスポンサー公演などでは、その企業の人が、エントランスでまるで花道を作るかのようにずらっと並んでいる光景。おもてなしの気持ちはわかりますが、かなり異様な空気を醸し出していますので、お客様は少し通りにくかったりします。


みだりにご挨拶大会が始まると、階段付近が混雑したりして危険なこともあります。特に御招待以外の一般客もいる場合は、自分達の顧客以外にも気を配れることが必要でしょう。


レセプショニストも、お客様が何事かとビビってしまいかねません(笑)ので、必ず少し間隔を開けて立つよう、非常に気をつけることをしているホールがあります。引き継ぎなども、当然ですが、少しお客様の目につきにくい場所に移動して、なるべく向き合わずに隣り合って立ち、話すように気を配りたいものです。


ちょっとしたことのようですが、どこまでもお客様の立場に立って考える接客をとことん追及していけば、小さなことも大切な要素となり、細やかな接客につながります。