出先でチケットを落としたら | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

先日、仕事でチケットもぎりの担当をしているときの出来事です。「もし、このようなお客様がいらしたら…」という引き継ぎを受けました。


それは、公演までにチケットを落とされたお客様がいらして、拾われた方からの連絡を受けての仮券発行でした。


ある大手CD屋さんの渋谷店様から、落し物がありましたので…と、親切にもご連絡を頂いていたのでした。


それを受けて、ホール側では(主催公演でした)、ご連絡のあった席番で仮券を作成し、万一「チケットを落としたのですが…。」というお客様がいらしたら、諸々確認のうえOKならお迎えするご用意をしてお待ちしていたのでした。


ただ、恐らくいらっしゃらないだろうということでした。そうですよね、チケットを紛失してしまうと、あきらめてしまうことが多いからです。いらっしゃることを祈ってお待ちしていましたが、結局お見えになりませんでした。


チケットの発行が、公演を行うコンサートホールのチケットセンターや、ファンクラブや定期の会員さんとして発行の場合は、発行と、受け取り手のご本人という確認さえできれば、なんとかなる場合もあります。チケットそのものは、きっと券面にも記載がありますように、いかなる理由でも再発行はされないのが原則ですが、融通が効く場合もあるのです。(それも発行の時にお名前やご住所等、お伺いしている場合。)


ところが、一般にチケットを扱う会社では、そういう対応はしないのが普通です。チケットを買うのも、できればその公演のあるホールで直接買うと、個人情報を登録して買う場合ですが、こういうときは役に立ちますね。もちろん、絶対に再発行してもらえる前提はありませんので、そのところはご理解ください。


また、実物のチケットが誰かの手に渡っていても、それをお持ちの方がコンサート会場に入れ、コンサートホール、あるいはチケット発行元ではそのことに関しての追跡はできませんのでご注意ください。


そして。今回のお話のように、万一チケットを紛失した場合でも、一応コンサートホールに連絡を入れておく、あるいは直近に確認してみると、運がよければなんとかなるかもしれない、という、稀かもしれないですがこんなこともあるというお話でした。