読譜力は訓練である程度までつけられると思いますが、感性については、日頃音楽にどれくらい関心を持って聴いているかにもよりますし、音楽経験の豊富さも関係してくるので、最終的にはもう本人がいかに音楽が好きかということにかかってくるのでしょう。

漠然とピアノを習っているというだけになりがちな人が多いと思いますが、自分がやる曲以外もどんどん幅広く聴いてみて自分の中に引き出しをたくさん作るのが一番だと思います。
そして、ぱっと見てすぐ弾ける喜び以上に、ある程度練習を重ねて苦手な部分も克服したりして弾けるようになったという喜びのほうが格段に深いということも知っていただきたいと思います。
 

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楽譜に書かれているのは記号のようなものでしかありませんから、音符通りに弾けたとしても、ただ音が並んでいるだけに過ぎなかったり、音楽として全然生き生きしていなかったりします。ただ音が合っているか間違っているかだけを気にしていると、その曲の持つ雰囲気まで含めて表現することを忘れてしまい、それは「音楽を自由に楽しんでいる」という状態ではありません。
適切に楽譜を読む力というのは、音符を正しく音にできるということのほかに、その音一つ一つの扱いや、音と音とのつなげ方、休符のときにも音楽の流れが止まっていないこと、それに何より、音符を音にする段階で指の都合などによる不自然な停滞が起きないようにすることなど、たくさんのことが関わってきます。そしてこういうふうに弾きたいというイメージに近い音を出すためには手指をどういうふうに使ったら良いか。知らない曲であればあるほど、聴覚的な記憶が役に立たない分、楽譜を読む力と自分の感性に頼る部分が多くなります。

 

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何か楽譜を見てすぐ弾けたら楽しいだろうなというのは私も思います。習いに来る人も最初、特に専門の道に進みたいわけじゃないけど、楽譜をぱっと見てすぐ弾けるくらいにはなりたいと言うことが多いです。

子供の生徒の場合、特に親のほうが「習わせるからにはそういうところまで到達して、音楽を自由に楽しめる人になってほしい」と強く思っていることが多いようです。でもその、ぱっと見て弾くというのが難しいのですよ。ラクしてそういう技術を身につけるのははっきり言って無理だとここで断言してしまいます。(曲の難易度にもよりますが、ここでは一般的に巷で聴かれるような曲を思い浮かべてください。)

 

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○○が弾けるまでにいったい何年かかるんだろうと途方に暮れることもあると思いますが、日々の練習の延長線上にその憧れの曲があるのをイメージしてみてください。全然関係ないと思われる練習も、実は間接的にそこにつながっています。

猛練習して何か一曲弾けるようになればそれでいいという人もいると思いますが、私はそれよりは、今必要な課題をこつこつとクリアすることを繰り返していくうちに、目標としていた曲が弾けるだけの技術が身についていくという流れが理想的だと思います。その流れの中で発見することも多いですから。

世の中には素敵な曲がたくさんあって、それを発見するのが音楽をやる喜びだったりもします。あまり先を見すぎて悲観的にならないようにねとレッスンでもよく言います。数か月前、数週間前にできなかったようなことが今できるようになっているというだけでも、素晴らしいと思うのです。あとどのくらい練習しなくてはならない・・とか、そういう考え方はしないほうがいいです(笑)。

 

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また、「弾ける」というのはどういうことか、その人がどう考えているかにもよります。原曲そのままに完璧に弾かないと満足できないのか、それとも簡単なアレンジでもいいから、途中で間違えてもいいからとにかくその曲を弾きたいのか。
最近は大人の初心者向けにアレンジされている名曲の楽譜なども多く出ています。例えば♭がたくさんついている曲をハ長調に移調したり難しい部分を省略したりして弾きやすい楽譜にしてくれていて、原曲にこだわらないのであれば割とすぐその曲を「弾ける」ところに到達できるようになっています。
だから、どういうアレンジの楽譜を使うかにもよりますね。

 

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