今、精神的進化なのか精神的後退なのかが問われています | 人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

超深層心理レベルから人生のステージアップをサポートします。カウンセラー、セラピスト歴は28年です。

今、人類は、精神的進化に向かうのか、

精神的後退に向かうのかの岐路に立た

されているようです。

 

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私たちの脳神経系の仕組み

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私は研究を重ねた結果、人間の

脳神経系が、爬虫類時代に由来する

古いシステムから、進化の結果獲得

した新しいシステムが折り重なる

構造をしていることがわかりました。

 

そして、人間が成長する過程でも、

古いシステムから順次発達する

仕組みがあることがわかり、

その過程でのトラウマは、特定の

システムの慢性的な過剰活動や、

抑制を引き起こすことがわかり

ました。

 

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爬虫類の脳の過剰活動

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そして、胎児期から3歳くらいまでの

トラウマは、扁桃体という爬虫類時代

に由来する古いシステムに保存され、

これは不安や恐怖や怒りなどの情動を

発生する器官であり、その慢性的な

過剰活動を引き起こすことが

分かりました。

 

扁桃体を中心とする警戒システムを

レプタリス(爬虫類)システムと

名付けました。

 

その慢性的な過剰活動は、次のような

傾向を引き起こします。

 

・人との関わりを避ける

・目立つのを避ける

・ストレスがかかるとフリーズする

 

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哺乳類の脳の役割

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また、成長過程で身につける協調性や、

社交性は、哺乳類時代に獲得した

システムとの関連性が強く、

オキシトシンというホルモンが、

その機能に深く関わります。

 

これらのシステムはママリス(哺乳類)

システムと名付けました。

 

友好的な気分、コミュニケーション、

仲間意識、人間関係を司っています。

 

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霊長類の脳の過剰活動

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また、成長過程で、親や教師などの

顔色を見たり、意向を汲み取る機能は、

帯状回とミラーニューロンの働きが

関与し、これらは霊長類に特徴的に

見られ、「進化した猿」の特徴と

なっています。

 

これは、ボスを頂点としたヒエラルキー

構造の中に自分を位置づけ、群れの中で

自分が置かれたポジションにふさわしく

行動を制御することに関係すると

思われ、これらのシステムをエーペス

(霊長類)システムと名付けました。

 

いわゆる「忖度」というのもこの機能の

現れです。

 

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大人になるということは・・・

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そして、12歳か〜13歳くらいから、

人間の自我発達の段階が、「中期自我」

から「後期自我」への移行が始まると

言われます。

 

その時期は、脳の器官で言えば前頭前野が

急速に発達する時期に重なります。

 

この時期に、自己効力感(自分には何か

を成し遂げられるという感覚)が増して、

メタ認知機能といって自分を客観的に

省みて自制する能力が発達します。

 

また、人が言うことを鵜呑みにするの

ではなく、自分の頭で考え、自分なりに

納得のゆく結論や判断を下す能力も

発達し、独自性や自立心が芽生えます。

 

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大人になりきれていない人の特徴

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しかしながら、人は、ただ自動的に

そうした自我段階に移行するわけではなく

トラウマや不適切な養育の影響により、

大人になっても、後期自我の特徴が

十分現れず、中期自我の特徴を色濃く

引きずるケースが多々あります。

 

通常は子供の段階である中期自我には、

次のような特徴があります。

 

・自己効力感が低い、その分人に

頼りたい(依存心)、その裏返しで、

「〜してくれなかった」的な被害者

意識を持ちやすい。

 

・人からどう扱われるか、どう思われ

るかが重要。(後期自我においては、

自分がどうしたいのか、自分に何が

できるのか、自分として納得できる

のかが重要)

 

・人に対して優越感を味わいたいと

言う欲求の顕著さ、狭い仲間意識、

ここからしばしば、他者を侮辱したり、

いじめたりといった行動が起こる。

いじめやモラハラはこの現れです。

 

このようにまとめると、大人であっても

後期自我の特徴が希薄で、中期自我の

特徴が色濃く残っている人がいかに

多いかに気がつきます。

 

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その詳しい仕組み

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完全に後期自我の段階に至っていない

まま大人になっている人の比率が

どれくらいかはまだわかりません。

 

しかしいわゆるAC(アダルト

チルドレン=機能不全家庭で育った

大人)の大部分は該当するようです。

 

システムで言えば、レプタリス・

システム、エーペスシステムの

過剰活動と、自分を省みる機能で

あるメタ認知機能が弱いか、

その機能の中に「自分を叱責し

ダメ出しをする親」が入り込んで

いたりします。

 

警戒心や不安が強く、対人ストレスの

度合いが強く、人の顔色や評価を気に

しすぎ、傷つきやすく、自分なりに

考えることに自信が持てず、

周囲のムードに流されやすい傾向を

持ちます。

 

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危険な状態になってはいませんか?

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ただし、同じ人でも、どのシステムが

活性化し、優位になっているのかは

変動します。

 

ストレスや恐怖に晒されると、扁桃体を

中心とするレプタリス(爬虫類)

システムが活性化します。

 

そして、人の顔色を見るエーペス

(霊長類)システムも活性化する傾向が

あります。

 

すると拮抗関係にあるママリス(哺乳類)

システムと前頭前野を中心とする

ヒューマン・システムが抑制されます。

つまり自分で考える力と、人を思い

やる力が抑制されるのです。

 

この状態が危険なのは、恐怖や不安に

おののき、自分で思考するのではなく、

権力者や権威を盲従したり、社会の

ムードに流されやすくなることです。

 

もともと、後期自我の特徴が確立して

おらず中期自我の特徴を色濃く

引きずっている人の場合、

特にこの傾向が強く現れることが

予測できるのです。

 

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ファシズム前夜と似ている

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この状態は、まさしくかつては、

ナチスなどファシズムが台頭した

素地となったものです。

 

その時は、一般民衆までが、ユダヤ人の

商店などを襲撃する事件も頻発しました。

 

現在の自粛ムードにも、それと似た

現象が現れています。

 

「医療崩壊」と聞くと、もしそれが起こり

多くの人命が損なわれたとしたら、

自分たちに責任があると感じます。

 

そこで、十分な保証もないのに自粛

します。こうして自粛すると、

自粛しない人々が悪に見えてくるの

です。そこで、いじめが起こります。

 

しかし、よく考えたほうがいいです。

数百人の重症者が発生したら崩壊する

医療体制とは何ですか? 

 

そこまで、医療費を削減して脆弱に

したのは、そもそも誰ですか? 

 

貴重な防護服やマスクを大量に外国に

送って機嫌をとったのは誰ですか?

 

十分な休業補償もせず、休業したくても

できない状況を作っているのは

誰ですか?

 

今は民衆同士がいがみ合っている場合

ではないのです。

 

今、私たちには、精神的に後退するのか、

進化するのか、この選択肢が鋭く問わ

れているのです。

 

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ファシズム前夜と似ている

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いわゆる過剰警戒症候群、

過剰忖度症候群の傾向がある人は

今のような状況で、悪化しやすい

と思われます。

 

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