聞き分けのよい赤ずきん | 不快速通勤「読書日記」 ~ おめぇら、おれの読書を邪魔するな! ~

不快速通勤「読書日記」 ~ おめぇら、おれの読書を邪魔するな! ~

読書のほとんどは通勤の電車内。書物のなかの「虚構」世界と、電車内で降りかかるリアルタイムの「現実」世界を、同時に撃つ!

ごきげんよう。
毎朝、「松葉茶」を飲んでから出勤しているセルロイド・ブルーです。

昨年の暮れぐらいから、最初のうちは「シェディング対策」として飲み始めたのだが、いまはそのような目的を抜きにして、さっぱりとした味と風味を楽しむように、ほとんど毎日欠かさず飲みつづけている。

起床後、まず行なうのは愛用の土瓶に浄水を汲むことだ。そこに松葉茶のティーパックを落して、弱火にかける。


洗顔・髭剃りが終わるころにはすでに沸騰していて、土瓶の注ぎ口からは、はっきりと湯気が噴き出している。そこで火を止め、それから10分ほど蒸らしておく。


会社に着ていく服装に着替え終わってからが、忙しない朝におけるティータイムだ。

朝、お茶を飲む習慣のなかったころより、15分ほど早く起きるようになったが、体調はよい。

毎年、季節の変わり目には軽い風邪をひくことが多かったのだが、思い返せば、今年に入ってから(寒暖差が激しかった春先も含め)ほとんど鼻風邪すらひいていない。
これが松葉茶のお陰なのかどうかははっきりしないが、少なくとも、パ・マル(悪くない)だ。


湯呑にティーパックを入れて時間を置くという方法だと、ほんのり香る程度の薄い黄色にしかならないが、しっかり煮出すとルビー色のコク深いお茶となる。


さて、前々回のブログで「溶けゆくニッポン人」と題して、おれなりの懸念を記してみた。

5類になっても、2類だったときの洗脳から解けないひとびと。

コロナの似非対策(など)を通じて、さらに一層骨抜きにされ、精神的「視野」が狭まり、それゆえに他人を気遣う「余裕」も失って、ますます偏狭に、ますますエゴイスティックになってしまったひとの群れ。
まるで「ムーンショット計画」の予行演習にみずから率先して飛びこんでいるかのような、スマホゲームへの没頭・惑溺。

現在マスクをはずしていようと、スマホ歩きがデフォルトになっているようなひとは、結局、「考えていない」という点で、「考えずにマスクを着用しつづけているひと」と同根なのだ。

 

本人は「マスクをはずしてるオレってすごい」と思い、もしかしたらいまだにマスクを着用しているひとを下に見ているのかもしれないが、どちらも「奴隷体質」であることには変わりない。

「スマホ奴隷」が「マスク奴隷」を嗤っているというだけである。


そもそもおれは、「現在マスクをはずしてスマホ歩きをしているひとたち」は、高い確率で、「つい先日までマスクを頑着(頑固に着用の意味。おれの造語)していたひとたち」と同一であると見なしている。

つまり、つい先日まで「マスクを頑着してスマホ歩きをしていたひと」だった、ということだ。

そう見なす理由は、他でもない、
かれら・かのじょたちが所詮「考えていないひと」だからである。

そしていまだに「マスクを頑着してスマホ歩きをしているひと」は引きも切らない。
さらに完璧を期すかのように、電磁波発生装置であるワイヤレスイヤフォンを装着し、脳のドリリングに励んでいる“勇者”たちも雨後の筍状態だ。


いよいよ追い詰められてきている鹿婆褸やDeep・Sが「いまのうちにやれることはすべてやってやれ!」といわんばかりの勢いでシープルたちを追いこもうとしてきている現状のなかで、無抵抗主義=反知性による逃避に埋没していてどうするんだ、というもどかしさ。

このピースフル・ハイの構図に、おれはふと童話「赤ずきん」の有名なくだりを思い出した。

赤「おばあさまの耳はどうしてそんなに大きいの?」

狼「おまえの声をよく聞くためだよ」

赤「どうしてそんなに目が大きいの?」

狼「おまえの顔をよく見るためだよ」


赤ずきんがそのあと、「どうしてそんなに口が大きいの?」と、さらに質問を重ねたのは、狼の言葉に納得しきれなかったためであろう。

一方のシープルたちは、現実を隠すためのフェイク・ニューズ(狼の言い訳)に、「どうしてそんなに・・・?」と問うこともなく、「そうなんだ~」と、即座に納得してしまう。

聞き分けのないやつ=理解力のないやつ=愚かなやつ、という「戦後教育」で培われた思考パターンも、しっかり利用されているのである。

赤ずきんは、「それは、おまえをひと口で食べるためだよ!」と本性を現した狼に、ぱくりとひと呑みにされてしまうが、簡単に納得してしまうシープルたちは、今言ったように、狼に質問することすらない。

その結果、「ひと口で食べるためだよ!」と告げられることもなく、知らぬうちにひと呑みされてしまっているのだ。


赤ずきんちゃんのほうがよっぽど賢い。