第63回 西森マリー『フェイク・ニューズメディアの真っ赤な嘘』 | 不快速通勤「読書日記」 ~ おめぇら、おれの読書を邪魔するな! ~

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読書のほとんどは通勤の電車内。書物のなかの「虚構」世界と、電車内で降りかかるリアルタイムの「現実」世界を、同時に撃つ!

今回の「マスクほのぼのエピソード~~」。

ダブル・マスクの話。ただし「二重マスク」のことではない。

おれがふだん通勤で利用するような朝早い電車だと、座席に座って眠っている乗客もすくなくない。
そのなかには、より安眠効果を高めるために「アイマスク」を着用している人もいる。
おれ個人は、公共交通機関のなかでそこまで深く熟睡し、無防備になることに抵抗感をおぼえるが、それは単に危機意識の相違にすぎないだろう。傍から見ている分には「勝手にやってちょうだい」という感想で、とくに批判するつもりもないし、違和感もない。

ただし、違和感がないのは、口のマスクをしていなければ、の話である。

マスクにアイマスク!
マウス&アイのダブル・マスク!

違和感というより、むしろシュール感でいっぱいだ。
まあ、ヴィジュアル的にはそこそこ愉しませてもらっているが。


さて。


メディアが「嘘」をいっさい報道しない清廉な機関だと思っているひとはいないだろうが、さすがに、メディアがここまで嘘八百を垂れ流す機関であるとは、多くの人は思っていない。

言い換えれば、多くのひとはニューズの内容を「ほぼ真実」だと信じている、ということになる。


だが、そんな平和な前提を大きく揺さぶるのが、

西森マリー著/副島隆彦監修の

『カバールの捏造情報拡散機関 フェイク・ニューズメディアの真っ赤な嘘』だ。

西森マリーは、Deep・Sの猛威が吹き荒れ、いまや瀕死状態のアメリカ(テキサス州)に在住するジャーナリスト。稀有なまでの情報収集能力を有し、近著ではいずれも「カバール」「ディープステイト」の悪行について膨大な情報を呈示してくれている。

「Deep・S」の存在は、以前からなんとなく感知していたが、おれがきっちりと「書物」で読んだのはいつのことだろう? 

おそらく2015年ごろ、堤未果の著作で「超富裕層」の悪行三昧について読んだのが、初めてかもしれない。その後トランプ大統領がその存在をはっきりと明言したのを機に、日本でも数々の論客がその名を出して批判するようになった。

なので「Deep・S」の名称・存在・業罪はある程度知っていたのだが、実のところ、「カバール」という言葉は西森マリーの著作で初めて知った。
おれがこのブログで鹿婆褸と当て字をしている存在である。

Deep・Sと呼ばれる「層」のいわば親分格というか、首謀者というか、悪魔のなかの悪魔というか、とにかくそんな元凶たちのことを指す。

では、具体的に鹿婆褸とはどういった連中のことを言うのか?

のっけから、別の著作の引用で申し訳ないが、著者によると、

 

カバールCabal とは、ロスチャイルドなどの大富豪と、ヴァチカン上層部、ヨーロッパの王族たちです。私たち人類は、彼らが作ったフェイク・スクールで、フェイク・ヒストリーとフェイク・サイエンスをずっと教えられてきました。そして、フェイク・メディアが伝えるフェイク・ニューズを信じ込まされてきました。

 

  西森マリー著『世界人類の99.99%を支配するカバールの正体』(2021.7.10初版)より

 

ということだ。

 

そして今回取り上げる『フェイク・ニューズメディアの真っ赤な嘘』(2022.9.17初版)では、この「フェイク・メディアが伝えるフェイク・ニューズ」がいかに悪辣で、いかに多岐に亘り、いかに卑劣で、いかに周到で、いかに厚顔無恥で、いかに変態的で、いかに執拗なものかを、多くの事例を示して詳細に検証している。

前述したように、アメリカのメインストリーム・メディアも、そのコピーである日本の大手メディアも、最近は特に嘘八百ばかりを垂れ流す機関と成り果てているが、そのきっかけとなった時期と犯人についても明確に言及している。
 

アメリカでは長い間、自国民にサイオプをしかけてはいけない、と、法律で定められていました。しかし、2012年、オバマ政権が、外国のテロリスト向けに行っている偽情報によるサイオプを国内で使用してもいい、という法律を通しました。おかげで、それまでは単にカバールに都合のいい情報のみを流していた大手メディアが、堂々とフェイク・ニューズを流して、カバールのゴールを達成するためのサイオプをアメリカ国内で仕掛けるようになりました。

 

そう。「都合の悪いことを黙っていること」「嘘」は違う。
もちろん、前者でも場合によっては相当な実害を生むだろうが、これが作為的な「嘘」となると、その被害は計り知れないレベルに拡大する。そんなことが法律的に許されたわけである。これは、実質的に「強盗」や「殺人」や「誘拐」を許可しているのと同等の悪法だと思う。


言うまでもなく、「フェイク・ニューズ」は謀略実現のための手段のひとつで、実際にその謀略の実行部隊も存在する(本人の真意で動いているのか、操り人形となっているのかは別にして)。本書ではもちろん、ニューズの報道内容だけではなく、実行部隊の言動についても強く非難している。


繰り返しになるが、呈示されている実例、実態は膨大で、最初のうちは怒りにふるえて読んでいるが、そのうち、それが「吐き気」に変わってくるほどである。

今年の「ウクライナ侵攻」を筆頭に、トランプ大統領を巡る2016年からの「ロシア疑惑」、2014年の「マレーシア航空の撃墜事件」、繰り返し報道される「学校での銃乱射事件」、「BLM」、「LGBTQ」、「不法移民問題」などなど・・・。そして「コロナ」。

これらはすべて鹿婆褸が仕組んだフェイクであり、究極的には「ワン・ワールド」を実現するための「プロパガンダ」であり、「隠蔽工作」であり、「グラディオ(偽旗作戦)」であり、「ミスディレクション」であり、「偽情報」であり、「サイオプ」なのである。

たとえば、学校での銃乱射事件。これらは銃規制を強化してアメリカ国民を武装解除し、より支配しやすくしようという策略だ。
実際に銃撃があった場合も無かった場合もあり、被害者が出た場合も出なかった場合もあるが、「ニューズ」では関係者全員が悲嘆に暮れるむごい事件として報道される。そして実際に被害があった場合、真犯人は“銃規制を強化して国民から銃を没収したい側”の者なのだ。

自分でやった犯行を相手側のせいにする(正しくは、始めから相手のせいにするつもりで犯罪を行なう)という「グラディオ(偽旗作戦)」は、まさに鹿婆褸の得意中の得意技で、世界中で勃発している暴動、テロ、○○革命、抗議デモの多くがこれに当たる。

「9.11」もそうだし、2020年のアメリカ大統領選後の議事堂襲撃もそうだし、そしてなにより現在、無辜のウクライナ国民を惨殺しているのも、ロシア軍ではなく、ウクライナを牛耳っているネオコン・ネオナチのほうなのだ。


現在の報道体制である限り、「これはグラディオなのではないか」「これは巧妙なサイオプなのではないか」と疑いの眼で観ることが、もはや必須と言えるだろうが、残念ながら、なかなかそういった「眼」を持てない「シープル(羊民)」が大多数なのである。

何十年も前と違い、一般視聴者もあとから録画した動画の内容を検証できるので、ニューズの齟齬・矛盾・偽造を検証しやすくなっている。それなのに鹿婆褸は(バレないと見くびって、あるいは一部の人間にはバレても構わないと考えて)昔ながらのフェイクを流しつづける。得意技なのかもしれないが、その有効度は年々低下しているわけである。

たとえば、時と場所を隔てた二つの異なる事件(2012年12月のサンディ・フック乱射事件と2017年8月のシャーロッツヴィル事件)で、それぞれの「被害者の母親」としてカメラの前で泣いてみせた女が同一人物だった、ということも暴露されている。

被害者同士は縁もゆかりも無いのに・・・。

つまり、女は「母親役」として雇われた役者だったというわけだ。


西森マリーの著作のレビューで難しいのは、あまりにも紹介・共有したい記述が多すぎて、油断すると「引用」だらけになってしまいそうになることだ(笑)。


そこを厳選して、経済フォーラムでのユヴァル・ノア・ハラリの衝撃的な言葉を引用しようかと思ったが、副島隆彦氏の「監修者のことば」で抜粋されていることもあり、二番煎じを避けて、LGBTQ関連の記述から、ブログ著者(おれ)の判断により、一部伏字にして引用する。原文にはいっさい伏字は無い。

ちなみに、アメリカで行なわれている「LGBTQ性教育」とは、いわば同性愛や幼児性愛、あるいは性同一性障害こそが正しいものであるかのように子どもたちを洗脳するミスディレクションであり、専門の教科書(!)まであるようだ。要するに、本来の「大人同士の異性愛」を否定することにより、秩序・家族制の崩壊、社会の分断、人口削減を狙ったものである。
また、ここでいう「教育委員」とは、LGBTQ性教育を推進している輩のことだ。

LGBTQ性教育反対者たちは、各地の教育委員会会議で、アナ○・○ックスやオー○ル・○ックス、ペドフィリアを推奨する本を読み上げ、教育委員に「委員会で不適切な言葉を使わないでください!」と、叱咤されました。愚かな教育委員たちは、教材が不適切であることを自ら証明したことに気づかなかったのですから、笑えます。

 

なお、著者はバイリンガルなので、英語の発音に近いカタカナ表記を用いている。

たとえば、「ニュース」→「ニューズ」、「ステート」→「ステイト」、「プーチン」→「プーティン」といった具合に。

今回はそれらに即して、「ニューズ」「ステイト」と表記した。

これからもそう表記するかもしれない。