こんにちは。

読書のすすめの小川です。

 

今回ご紹介させていただくのは、小説 『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』、『虹の翼のミライ』 などでも有名な脚本家の旺季志ずかさんの最新刊です。

 

いつもお世話になっている、旺季志ずかさんの最新刊が今月発売になるということで、役得で、出版社の方にお願いして、発売前の原稿を読ませていただきました。

今回はミステリー小説ということで、「どんな本なんだろう?」と好奇心いっぱいにページを開くと、すぐに物語の世界に引き込まれ、最後まで
一気読み

 

最後のページを読み終わった後、不思議とすぐに最初のページにまた戻り、気づけば2回目を読み終わっていました。
正直、
すぐに2回目を読む本って滅多にないんですよ。

 

「なぜ2回読んだのだろう?」

その理由を自分でも考えたのですが、まだうまく言語化できません…。

が、もう一度読むことで最後のページの意味がわかるのでは?と思いましたが、未だこの物語からの問いかけが、僕の頭の中でいっぱいになっています。この問いかけと向き合う時間が、また読書の楽しみでもありますね。表紙ももちろんですが、内容も、本当に
すごい本でした。

さて、この物語はどんな内容か?というのは、皆さんが実際に手に取った時のお楽しみいただきたいので、詳しくは書けませんが、出版社さんのご紹介は以下の通りです。

「あの日」から、世界は変わった。
実力派の脚本家が書き下ろした、愛と欲望渦巻く科学サスペンスの傑作!
はじまりは、美人研究者による新物質発見の記者会見だった。だが次々に明らかになる論文不正は、ついに最悪の事態を迎える。いったい彼女は、絶世の天才科学者か、世紀の悪女か――。
モテ薬は本当にあるのか、論文の不備が示唆するものとは――。関係者の証言を積み重ねて浮かび上がる衝撃の真実から目をそむけてはいけない!

「一粒の薬が人の心をコントロールする。この世に、そんな薬が現れたらとしたらいったい私たちはどうなると思いますか?」――本文より


皆さんもお察しの通り、この小説は、皆さんもよく知る、あの細胞の事件にインスピレーションを受け、3年以上の時間をかけて書き上げられた物語で、書名の「モテ薬」という言葉がキーワードになります。

物語の中には、いわゆるエロな部分もあり、社会や人間の闇の部分もあり、どちらかというと、人が目を背けたい部分にフォーカスを当てて、そのダークサイドから、人の生き方やあり方、そして、働き方の〝
本質〟をググッと問われる哲学的な小説だと僕は感じました。

もちろん、ミステリー小説としても、ページをめくる手が止まらない程、面白いのはもちろんの上でですよ!

僕自身、裏の顔?として、定期的に、血が吹き出る映画を見る習慣があるのですが、光と闇でいえば、それは目を背けたいと思う自分自身の闇の部分と逃げずに向き合うため。そして、自分にも少なからず悪が存在するとちゃんと自覚するため。

そうすることが、僕にとっての自分の中の陰陽(善悪)のバランスを取る方法として習慣になっているのですが、決して、血が好きなのではありませんよ笑

人も社会も綺麗事だけでは済まされないし、世の中、段々と嘘がつけない流れになっている中で、主人公の選んだ生き方の選択、登場する関係者の数々の証言の中で明らかになっていく、その人達の本性の部分を、ある時はスカッと、ある時は内面を抉られるように描かれていきます。

何が正義で、何が悪なのか?
何が真実で、何が嘘なのか?
何が光で、何が闇なのか?


自分自身や実社会に置き換えて、謎めく流れの中で深く深く考えさせられる、
衝撃的な1冊でした。

実際の事件にインスピレーションを受けた物語なので、フィクションとはいえ、「もしかして、この場面は、あの…?」と、ハラハラドキドキ読書に夢中になりながら、皆さんも最後まで一気読みは間違いないでしょう。

登場人物の内面や背景も様々なので、読む人によって共感する部分も変わってくると思います。
僕は、思わず2回読みましたが、皆さんももしかしたら、2度読むことに!?

なんとも抽象的な書き方になってしまい申し訳ないのですが、実際に読まれた方はきっとこの気持ちを分かってくださるはず!

 

そして、この読後に感じた問いを、無性に共有したい

さぁ、皆さんはそんな、衝撃の展開を直視しますか?

それとも、目を背けますか?

そして、書名の『モテ薬』の通り、
読むとモテるらしいのです。
ただ読んだだけでは分からないかもしれませんよ。でも、僕は、2回読んだら、少しそのカラクリが見えたような…。

ふふふ(笑)

男性、女性問わず、旺季志ずかさんの本を今までお読みの方も、初めての方も、この小説は是非広くお読みいただきたい名著ですね。

登場人物に感情移入しながらも、不思議と自分自身の内面とも向き合うこともできますよ。

ご一緒に、皆さんも是非!

いや〜、書きながら3回目を読みたくなってきました(笑)
旺季志ずかさん、この度も素敵な小説をありがとうございました!

9月18日頃入荷予定。旺季志ずかさん最新刊
ミステリー小説『モテ薬』
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