{F63F67E8-4B3F-48D0-B876-2716C5EDAEE9}

個人的評価★★★☆☆
非合法会社「令嬢(フロイライン)」の社長息子寺原に妻を殺された鈴木は、寺原に復讐するために令嬢に入社し寺原に近づこうとするが、ある日鈴木の目の前で寺原が車に轢かれて死んでしまう。寺原を殺した「押し屋」を追う鈴木だが、同じく押し屋を追う殺し屋たちの戦いに巻き込まれていきー。

感想(若干ネタバレあり)
















復讐を横取りされ、どうするべきか分からないまま「槿」とコンタクトをとる鈴木、話すだけで相手を自殺に導く「鯨」、ナイフ使いの「蝉」の3視点からの物語です。伊坂幸太郎さんらしい軽妙な会話はもちろん、スピーディな展開でどんどん話が進んでいきます。

殺し屋が主軸の物語なので当然「死」が絡んでくるわけで、キャラクターの魅力が素晴らしいのですがそれだけにその死が惜しいと感じる部分があります。ラストシーンも爽やかさを感じさせつつも実は…という結末で、鈴木の行く末を思うと暗澹たる気持ちになりました。(続編?のマリアビートルで健在だったので杞憂でしたが)

文庫の裏の解説に「分類不能」という言葉がありましたが、確かになかなか見ないタイプの小説と思います。スリリングでスピーディな殺し屋たちの物語、ぜひご一読ください。