「フギャッ!」
「ウギャッ!」
たまねぎさんが力を込めて、体をおしたりネジったりするたびに
ボクチンは悲鳴を上げた
「ひびがはいったところは、いっぱいあるけど折れたところはないみたいだね」
「ドクロさんは頑丈だなあ」
部長はボクチンの体のアチコチをさすって調べている
「たまさん次はここ、おねがいします」
「あい・・・よっ・・・と」
「ぎへぇっ!」
「折れてはいないんだけど、すごい打撃をうけたから、神経が圧迫されてる」
「ほっといたら、息できなくなるところだったね」
部長は二コリとわらって怖いことを言った
部長の診断と、たまねぎさんの整体と気功・氣の力のおかげで
「ふう~~~・・・」
さっきまでの痛み、息苦しさがうそのようにひいていく
こうして、ボクチンの手当てが終わったころ
さらなる襲撃に備えて、外を警戒していたミコシさんと
ヘリコプターを誘導しに行ったゼータさんが戻ってきた
ミコシさん、ゼータさんについで、バー「なんと」に入ってきた女性がいた
上下パジャマにサンダル、右手に缶コーヒー
くつろいでいたところを、ムリヤリ呼び出されたってかんじのいでたち
安全第一 とかかれた黄色のヘルメットをかぶっているのを見て、わらってしまった
「う~わ~」
「すっごいのつかまえましたね~ なんさ~ん」
フロシキさんは
ソファにくくりつけらていたキノコ人間をみて、驚くこともなく
逆に興味しんしん、というふうに目を輝かせた
「ごめんね~~ ふーちゃん」
「よびつけちゃって・・・ねてた?」
なんさんがカウンターから声をかける
「ううん だいじょうぶですよ」
「テレビ見てオヤツ食べてただけだから」
「それに なんさんのところに呼ばれると、テレビよりおもしろいもの、いっぱい見れるから」
「たのしみにしてるんですよ~」
フロシキさんは目を細めて 笑いながら
つづく