自作小説 「機械」 結その2 | どうも、ドクロ家DEATH!

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

「にぎゃあああああああ!!」


ボクチンがつまづいた物、それはミコシさんが奮闘していたときに、その猛攻を逃れ
バー「なんと」の侵入に成功した一人だった

あまりの恐怖に体の痛みをわすれ、とびのいたボクチン

その横たわる姿をみて凍りついてしまった


アヤさんに縛りつけられた「それ」は、すでに「人」ではなかった


きゃしゃで小柄な体格から、それが女性だということは、わかる





皮膚の色がじんじょうでない
灰色を帯びた白なのだ

その質感も人間のそれとはちがっていた

極めつけは、ボクチンがドアップでみてしまい、おしっこをちびらんばかりに驚いた
その、頭部だ


頭の部分に「カサ」がかかっているのだ

その「カサ」が髪の毛と一体化しているのだ

見た目だけで、それが毒をもっていることがわかる、まがまがしいほど色あざやかな・・・

人間の頭が

「キノコ」になっていたのだった


バー「なんと」を襲った「パンドラの箱から噴き出した災厄」

それは「キノコ人間」だったのだ!


どうも、ドクロ家DEATH!



キノコのいしづき部分が、わずかな隆起が浮きあがっているので

それが元々、目や鼻、口といったパーツなのだろうことは分かるが

元の人間を判別することはできない


「うう~~うう~~うう~~っ」


だれに向けるでもないのに、不気味にうなり声をあげるキノコ人間に

バー「なんと」は、その異様さに圧倒され、静まりかえる







50人を超える「キノコ人間」がボクチンたちに襲いかかってきたのかと

思うと背中にゾクゾクと冷たいものが走った


「こ、こんなことが・・・・・・」

それ以上、ことばにならなかった


「部長、これがニジさんたちの目的なの?」

「天使を呼ぶ機械で、よんだ天使が・・・・・・・このキノコなの!?」

なんさんが、今までにみたことないような鋭い瞳で部長を見る


「いや、ちがう これが目的ではない」

「これは彼らの目的の犠牲だ」

「ただ・・・・・・この人たち自身は犠牲になったとは思っていない」

「彼ら自身は、その人生で味わったことのない、幸福を感じているだろう」


「こんな姿になって、なにを!」

なんさんは、さけび声をあげたが

部長が、ひどく悲しそうな表情をうかべていたのに気付き、いたたまれなくなったのだろう

「・・・・・・とにかく、ちょっと落ち着くことにする・・・・・・」

「部長、ドクロッチをみてあげて」

というとカウンターにもどった




つづく