自作小説 「機械」 承その7 | どうも、ドクロ家DEATH!

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きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

なんさんが子猫の届けもののバスケットに手をかけようとした時

黒い影がものすごいスピードで、なんさんとバスケットのまえに立ちふさがり

なんさんの手をとった


「危険です、そのままゆっくりカウンターの裏までいって、身を伏せて耳を手でふさいでいてください」


アヤさんだった

ワッシャワシャのリボンフリフリのゴスロリ姿から、想像つかないスピードと冷静な指示だった


なんさんがカウンターに避難すると

あやさんは、着ていたドレスのスカート部分を丸ごとはずし

うらがえしてテーブルの上に置く


すると「ドチャッ!」と重厚な響きがして、スカートの裏にしこまれていた

007真っ青な特殊工具が広がった


まずアヤさんが、その中から手にしたのが、手のひらにおさまるような小型ボンベだ

ピンをあけ、バスケットに向け中身を吹きかける


「シューーーーーーッ!」


ボンベから発せられた気体は、瞬時にバスケットを凍結させ、真っ白にする

すると中からしていた「カチコチ」という音がとまった

アヤさんは、すかざすニッパーをとりだし籐のカゴ部分を切り取りだした


「開けないで、こわしちゃうの?」

なんさんが聞く


「はい、フタを開けた瞬間に通電して、爆発する可能性がありますので」


テキパキと箱を解体するアヤさん

中からアナログな時計条の機械が見えてくる


「やっぱ、爆弾?」

なんさんがテーブルの上の道具をいじりながら聞く


「はい・・・って、危険ですからカウンターに戻ってください」


なんさんは、道具の中からピップエレキバンのようなシールを取り出す



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「これ・・なあに?」


いっさい手を止めず、目もくれないアヤさん

「それは超小型発信機です、張り付けた人間の体温を使って発電して、発信します」


「へぇ~~!すごいね!!」

「じゃあ、これは?」

「・・・髪のブラシ?」


「ブラシに見せかけたナイフです」

「カバーを外すとセラミックの刃が出てきます」

「金属探知器に感知されないので、飛行機内のミッションに使えます」


「すごいね!!」


「というか、お願いですからカウンターに戻ってください」


なんさんは、アヤさんの話をきかずセラミック製のナイフを

「ビュンッ!!」

「ズバッ!!」

と擬音を口に出しながら振りまわしている


「ああ・・・・指紋を・・・指紋を付けないでください!」


アヤさんは涙ぐみながら、バスケット爆弾の解体を終えた



つづく