子供の頃、うちの父に聞いた話です。
冬、とっても寒い日が続く頃、子供時代の父は「甘いつらら」を食べたそうです。
山に行って、木の幹にナイフで傷を付けると、樹液が流れてくる。それをそのままにしておいて、翌日もう一度行ってみると、樹液が凍ってつららになっている。
まあ、アイスキャンデーだな。
と父が。幼かった私が、食べてみたいと思ったのは当然のことでした。
しかし、残念なことにいまだにこれ、食べたことがないのです。
でも大人になってわかったことがひとつ。
私は飲んだことないのですが、
白樺の樹液、というものがこちらのお土産屋さんで売られているのですよ。
歯磨き粉やガムに入っているキシリトール、これは白樺類の樹液から抽出した甘味料なんですけど、ということは白樺で甘いつららを作ることができるのではないか、と思ったのです。
昔の実家には白樺がありましたが、現在はありません。
近所の街路樹は白樺ですが、さすがにそこでやるのは気が引けます。
あぁ、何故もっと早くに気づかなかったのか。わざわざ山の中まで行かなくても作れそうじゃないですか…
父は健在ですから、そのうち詳しく聞いてみようかな、と思っております。
寒~い季節、汗をかきながら山登りをして、青空の下で食べる甘いつらら。ほんとはそれが一番美味しい食べ方なのかもしれませんね。