【説明】

サンフェルナンド市警の刑事として、自発的に未解決事件捜査にあたっているボッシュ。三十年ほど前に逮捕し、服役中の死刑囚連続殺人犯ボーダーズに関し、新たな証拠が出たとして、再審が開かれる見込みだと聞かされる。一方、薬局経営の親子が銃殺されるという事件が所轄で発生、麻薬捜査に駆りだされる。

薬局の父親は永年麻薬犯罪の片棒を担がされていたが、息子が不正に気づき処刑された。犯罪者集団のアジトを突き止め、親玉を逮捕する証拠を手に入れるため、ボッシュは前代未聞の潜入捜査に赴く。潜入先で生命の危険にさらされながら超人的な活躍を見せつける。一方、ボーダーズ事件の舞台は再審問法廷へ。

 

【読後感】

ハリーボッシュは永遠だ!


今回もしっかりと肩を付けていくそのカッコよさ、爽快だ。連続ドラマを先に観てしまったこともあり、展開に関する期待感は少なくなってしまったが、ドラマとの違いを追いながらストーリーを噛み締めることができた。元々のハリーボッシュの設定を変えざるを得ない内容にドラマはなっていることもあり、ハリーを追い詰める刑事がドラマはキャリアを奪った昔の恋人だったり薬局で悪さを働いたのは息子、殺されたのはその父親だけだったりした。本は昔のパートナー、悪事は父親、告発したのが息子、殺されたのは親子一緒に、マディは離れて暮らす大学生、等々。最後はリンカーン弁護士ミッキーハラーが汚名を晴らす展開で終幕。