司馬遼太郎の大長編。文庫本にして全八巻。

長らくブログを書けなかったのは、この膨大な物語とずっとにらめっこしてたからでした。

明治という時代における、陸軍騎兵秋山好古、海軍参謀秋山真之の秋山兄弟とその幼馴染の正岡子規を主役とした物語です。
大まかに分けると、3人の学生時代、日清戦争、そしてメインである日露戦争が舞台となります。

逐一状況が転々とする戦場を通して様々な人間模様が表れる面白さと、明治という特異な時代から、日本人の本質を浮かび上がらせようとする記述に、思いっきり魅せられてしまいました!読んでいてこんなにも時間を忘れて没頭した本は、司馬遼太郎作品の中でも本書がダントツでした。

読んでいて、頭と心の両方を豊かに耕してくれた作品でした!