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■自己紹介■
このブログを見て下さっているなかには、初めましての方もいらっしゃると思いますので、軽く自己紹介をさせていただきます。
私、主宰である佐藤順一は、福岡を中心に、役者・演出家としてだけでなく、演技指導や、テレビCM・番組などで、ナレーションも行っており、毎月の読演も継続しています。
■方針■
台詞を大切にした、良質な演劇を実践する為、日常的に安易に使っている「言葉」を一から見直し、向上させることを目指します。
具体的には、一音一音のクリアな発語、言葉の高低・強弱・テンポなどをも見直します。
その為の身体の意識の仕方、身体の使い方、呼吸等の身体的な訓練、基礎的な発声・発音を見直し、演者として聞かせる為の声に整えます。
小説を題材に、書かれてある人物の言葉は、その人物らしさを。地の文に書かれている情景や季節、空気感や部屋の有り様等も、観客が実感できるように、語ることを目指します。
■読演とは…■
お待たせいたしました!「読演」ですが、(どくえん)と読みます。
読演とは、一作品まるごと演じているように、読むことです。当然ながら多数の登場人物を演じ分けることもあります。その人物の人となりや動揺・衝動も表現します。まさに演劇の舞台で役を演じることと同じです。さらに、小説であれば情景描写があります。美しい湖や晴天の空、強い日差しややわらかい日差し。そういうものを演者が実際に浴びたがごとく、そして、お客さんに浴びせられるように、その小説の意図が、どういう風な意図で書かれているかを背負い、内面に持ってそのことを、まるで目の前にあるかのように、演者が感じた主観をその時の観客と共有するようにしゃべります。
行動としては読んでいますが、あくまで読みの行動ではなく、話したり喋る行動になり、演じる上でもっとも大切なことです。言語を伴う演じ方は、読む行動ではなく、喋ることが基本になります。
読演は、作品の世界感を読み取り、寄り添い、共感した上で、演者自身の主観をもとに、演じていくことです。
少しでも気になった方は、ぜひ一度本番を観ていただくことをお勧めします。
昨日、27日に読演の勉強会をやりました。参加者は、5名。初心者から十年以上の経験者まで・・。
まずは、身体をほぐして、顔の筋肉もほぐしながら、呼吸の確認。心と身体のウォーミングアップといったところ・・。昔は、「暖機運転」なんて言ってたな・・・。ま、心と身体を暖める、もしくは、目覚めさせるって、感じでしょうか。それから、掌サイズの短篇を題材に、言葉を確認しながら、一人ずつ読んでみる。
一番目、O嬢。強い声・キャパシティーの広い声が出ないのが、悩み。どうしても、読むという意識から発展しない。要は、話せばいい。文章を目でとらえながら、話せばいい。話す以上相手がいるわけで、それも、創ればいい、目の前に好意的な相手、批判的な相手、愛する人、苦手な男・・・など。その相手に話せばいい。伝えたいことを明確にして・・・。
その後、M氏。イントネーションやアクセントが、頭では理解しているが、なかなか修正できないのが悩み。頭で理解しない。というか、理解したつもりでいても、分かりにくいのがそれです。つまり、考えるのでなく、耳でしっかりと掴まえるってことかな。繰り返し、真似ることかも。吐く息を、咽喉でコントロールしようとする。これダメ。腹式呼吸をお勧めします。寝ころんだ状態で、センテンスを暗唱してもらう。息をつないだまま・・・。お腹で息を押し出す要領。
一人あけて、久しぶりの参加のI氏。やはり、何か不安な印象を与えるような声が・・・、悩み。文章に向き合う姿勢に問題あり・・・、かな。与えられた役どころや、目の前のその文章や、言葉を、信用してしっかり向き合うことかな。大事に一音を、発語してみること。無心に。ただ言葉を前へ。・・・難しいけどね。と、今はここまで・・・。
ここは、毎月行っている読演会のご案内、それから今後開かれる読演塾の塾生たちとの日々を公表する場です。
その上で、今後役者を目指す方々に、私のキャリアで知り得たすべての演劇知識を伝え、残していくために綴っていきます。
今後よろしくお願いします。
主宰・佐藤順一