私はいつもその事件の概要を全て知りたいので「新件」を探すのですが、見事に事件は一件だけ。
「道路交通法違反」。
一切、興味はない。
心の底から興味ない。
しかしもうそれしかないし見に行くかと十分前に法廷に着くともう満席である。
普段なら誰も見向きもしなそうなこの事件に。
夏休みで本当に事件が少ないからであろう。
三島由紀夫的に言えば
「傷を負った人間は間に合わせの包帯が必ずしも清潔である事を要求しない。」ということか。
ああ、今日は無駄足だったなと法廷前の待合室でだらけていると、裁判所に似つかわしくない作業服の若い男とスーツのおっさん。
被告人と弁護士か。ジャケットは脱いでいるからバッチは確認出来なかったが。
回りに聞こえないような小さな声でボソボソ会話している。
「裁判が始まる前の最終打ち合わせ」か。
本(「なぜ闘う男は少年が好きなのか」)を読むフリをしながら盗み聞きしていると
案の定、
「今日、判決がでると思うんだけど。」
「酒気帯びであれば、普通の場合は。」
等と言ったワード。
やはりな。
少しずつですが私も「傍聴力」が身に付いているようです。
さて、帰ります。傍聴出来なかったけど。
(傍聴ノートは二冊めに。やはり情報量が多い場所に出向くのは刺激になります。)