私はニューパルシマのカウンター側に、Aはその反対側に、2人でニューパルのシマを挟むようにして台が空くのを待っていた。
”まずは、どちらか一人でも台をGETしよう”という共同作戦である。
とは言いつつも、お互いが「絶対俺が先に!」と考えていた事は言うまでもない。
特に私は思いっ切りそう考えていた。
よくよく考えれば、Aに先にニューパルを打たれるなんて我慢ならない事である。

”あわよくば、Aのテリトリーに踏み込んででも”
そんな邪な考えがわざわいしたのだろうか、程なくしてA側の角台が空いた。
Aと空き台との距離、約40cm。
私と空き台との距離、約10m。
「チッ。。。」
そんな舌打ちをしたかどうか、今となっては定かではないが、心境的にはそんな感じでAが台に座るのを眺めていた。

”こうなったら、俺も出来るだけ早く台をGETしてAよりも早くBIGを引くんだ!”
そう思ったのも束の間、Aが座って1分も経たないうちに彼の台が光った。
尋常じゃない光り方だ。間違いなく”BIGBONUS”のそれである。
「畜生。。。」
本気でそう思った。

決してAの事が嫌いな訳ではないので誤解無きよう。



 さて、”ニューパルサー”は山佐の4号機であり、私が初めてハマッた大量リーチ目タイプ。
有名なリーチ目としては”山佐伝統の左リールチェリー付きBONUS絵柄ハサミ”、そして”ゲチェナ”がある。
”ゲチェナ”とは”右リール下段チェリー付き7”の略であり、名付け親は”パチスロ必勝ガイド”のアニマルかつみ(敬称略)と記憶している。

”ゲチェナ”は左リールの上下段にBONUS絵柄があり、小役の取りこぼしが無い場合にBONUS確定となる。
いわゆる”偉い出目”というやつだ。

ニューパルの右リールには”オレンジ付きの7”と”チェリー付きの7(ゲチェナの7)”があるのだが、”ゲチェナ”が偉い出目だという事に気付いてからは猛烈な勢いで神々しさをおぼえていった。
”ゲチェナ”自体は、偉くなければ特にインパクトの無い出目なのだが、ニューパルにおける”ゲチェナ”はインパクト抜群。
偉い出目なのだから当たり前の話かもしれないが、偉くても心の震えない出目は山ほどある。
”コンチⅡの中段チェリー”なんぞ、個人的には少し苛っとするくらいだ。シングルBONUSが揃った場合には憎らしささえ覚えるだろう。
”偉さ”に見合った出目であるという事は意外に難しいのである。

その点”ゲチェナ”は、適当にハサミ打って出現した場合は勿論、
「入ってるかも?」と思いながら右に狙って出た場合も、衝撃度、幸福度、満足度等、全ての面で申し分なく、私のパチスロ欲を十二分に満たしてくれる物であった。


 長々と”ゲチェナ”について書いてしまったが、ニューパルには”ゲチェナ”以外にも素晴らしい出目が数多く存在する。
中でも”条件付きリーチ目”や、”枠外リーチ目”という物に病みつきになったが、それはまたしばらく後の話。

”打つ度に、
「あれ?こんな目が出た事あったっけ?もしかして入ってんのかな?」とか、
「あれ?ここのベル付きのBARって偉くね?でも、REG多くね?」とか、
「中リール中段のチェリー(条件付き)って何気に偉いかも!?」とか、
「チェリー付きBONUSハサミ目出しちゃった。成立後だけどたまには良いもんだな、えへっ。
でも、右上段BARって。。。。。」とか、
良くも悪くもリーチ目を発掘していく感じ”
ニューパルはそんな楽しみ方を教えてくれた機種である。

そんな”ニューパル”に私が座る事が出来たのは、Aが3回目のBIGを消化し終わる頃だった。