USCPA(米国公認会計士)について、
「合格率が高いから簡単なのでは?」
「誰でも受かる資格なの?」
と思っている方もいるかもしれません。
私はUSCPA試験に約1年間で全科目一発合格しました。
勉強時間は、合計で約1,000時間です。
こう聞くと、
「やっぱりUSCPAって簡単なのでは?」
と思われるかもしれません。
ですが、私自身はUSCPAを「簡単に合格できる試験」だとは思っていません。
私の感覚では、USCPAは挑戦しやすい試験ではあるけれど、簡単な試験ではないです。
今回は、私が約1年間・約1,000時間の勉強で全科目に一発合格したとき、どのように勉強していたのかをご紹介します。
1.USCPAは簡単?私は簡単だとは思わない
USCPAは、科目ごとに受験でき、自分で受験日を決めながら学習を進められる試験です。
働きながらでも計画を立てて挑戦しやすいという意味では、始めやすい資格だと思います。
ただし、挑戦しやすいことと、簡単に合格できることは別です。
会計・監査・税務などの専門知識を英語で学び、複数科目に合格する必要があります。
私も、約1,000時間勉強して全科目に合格しました。
「1年間で合格できた=USCPAが簡単だった」ではありません。
1年間で合格するために、それだけの時間をUSCPAの勉強に使ったということです。
USCPAの難易度については、合格率・勉強時間・英語力などからUSCPAどこのブログで詳しく解説しています。
USCPAの難易度は高い?合格率・勉強時間・英語力からわかりやすく解説
2.1年間で全科目一発合格するためにやったこと
(1)勉強時間を先に確保した
短期合格を目指すなら、勉強法以前に大切なのが、勉強する時間を確保することです。
私は仕事をしながら、平日は1日2時間程度、土日はそれぞれまとまった学習時間を確保していました。
「時間ができたら勉強する」のではなく、最初からUSCPAの勉強時間を生活の中に入れていました。
社会人の場合、仕事が忙しかったり、予定が入ったりして、思うように勉強できない日もあります。
だからこそ、毎日のやる気だけに頼るのではなく、勉強を生活の一部にしてしまうことが大切だと思います。
また、短期間で合格したいなら、
「何をするか」だけではなく、「勉強期間中は何をしないか」も考える必要があります。
USCPAの勉強時間や、社会人の学習スケジュールについてはこちらで詳しく解説しています。
USCPAの勉強時間は1,000〜1,500時間?科目別の目安と社会人のスケジュールを解説
(2)1回で完璧にしようとしなかった
USCPAは学習範囲が広い試験です。
最初からすべてを完璧に理解し、完璧に覚えようとすると、なかなか先に進めません。
私が意識していたのは、一度で完璧にするのではなく、何度も繰り返すことです。
最初は十分に理解できなくても、問題を解き、テキストに戻り、また問題を解く。
繰り返していくうちに、最初はバラバラだった知識がつながることがあります。
わからないところが少し残っていても、いったん先に進む。
そして、また戻ってくる。
私には、この進め方が合っていました。
(3)教材をむやみに増やさなかった
USCPAの勉強をしていると、
「もっと問題を解いた方がいいのでは?」
「別の教材も使った方がいいのでは?」
と不安になることがあります。
ですが、教材を増やせば、その分だけ復習するものも増えます。
私は基本的に、受講していた予備校の教材を中心に勉強しました。
大切なのは、問題集を何冊持っているかではなく、今使っている教材をどこまで理解できているかだと思います。
特に社会人は使える時間に限りがあります。
教材を広げすぎず、まずは選んだ教材を使いこなすことを意識しました。
3.科目ごとに「頭の使い方」を変えた
私がUSCPA試験で意識していたことの一つが、科目によって考え方を切り替えることです。
なお、私が受験した当時は、現在は廃止されているBECがあった旧試験制度でした。
私はFAR→BEC→AUD→REGの順に合格しています。
現在のBAR・ISC・TCPは受験していません。
そのため、ここでは私が実際に受験したFAR・AUD・REGについて、勉強するときに意識していたことをご紹介します。
FAR:出題者は何を確かめたいのか考える
FARでは、計算方法を覚えるだけでなく、
「この問題で、出題者は何を理解しているか確かめたいのだろう?」
と考えるようにしていました。
どこを間違えやすいのか。
条件が変わったら答えはどう変わるのか。
問題を作る側の視点で考えると、単なる解法の暗記ではなく、論点そのものを理解しやすくなります。
FARは最初に勉強する方も多く、USCPAの勉強スタイルを作る重要な科目です。
こちらにFARを始める前の準備から勉強の進め方まで詳しくまとめています。
USCPAのFAR勉強法のポイントとコツを解説!【最初からつまずかないために】
AUD:自分が監査人だったらどうするか考える
AUDでは、監査の知識を覚えるだけではなく、
「自分が監査人だったら、この状況でどうするか?」
と考えながら問題を解いていました。
監査契約から監査報告までの流れをイメージしながら、今はどの段階で、監査人は何を判断すべきなのかを考える。
そうすると、バラバラだった知識がつながってきます。
また、AUDでは選択肢を2つまで絞れても、最後の1つを選びきれないことがあります。
そのときに必要なのは、問題数を増やすことだけではありません。
「なぜこの選択肢が正解なのか」
「ほかの選択肢はなぜ間違いなのか」
を説明できるくらいまで理解を深めることが大切です。
AUDの勉強法についてはこちらで詳しく解説しています。
USCPA試験AUD勉強法ポイントとコツを解説!【AUD沼にハマらないために】
REG:ルールの背景を考える
REGでは、税法やビジネス法など、覚えることが多くあります。
もちろん、試験直前には暗記も必要です。
一方で、ただルールを丸暗記するだけでなく、
「なぜこのようなルールになっているのか?」
という背景を考えるようにしていました。
例えば税法なら、納税者がどのような行動を取る可能性があり、それを防ぐためにどのようなルールが必要なのか。
そんな視点で考えると、単なる暗記よりも理解しやすく、記憶にも残りやすくなります。
すべてを理解だけで解決しようとするのではなく、理解するところと、最後は覚えるところを分けていました。
4.英語はどう対策した?
USCPAは英語の試験なので、英語力が不安という方も多いと思います。
私がUSCPAの勉強を始めたころの英語力は、TOEIC850点程度、英検2級でした。
ただし、英会話が特に得意だったわけではありません。
USCPA試験で必要なのは、英語を流暢に話すことではなく、英語で書かれた会計・監査・税務の問題を読み、内容を正しく判断することです。
最初は会計や監査の専門用語にも慣れていませんでした。
ですが、勉強を続けて同じ単語や表現を何度も目にするうちに、少しずつ読めるようになりました。
特にAUDでは、一語一句を日本語に訳すというより、問題を解くうえで重要な表現やニュアンスを捉えることを意識していました。
英語を完璧にしてからUSCPAの勉強を始める必要はありません。
会計の勉強を進めながら、USCPA試験で必要な英語にも慣れていけばいいと思います。
5.「1年間で全科目一発合格」をマネする必要はない
私は約1年間、約1,000時間の勉強で全科目に一発合格しました。
ですが、すべての人が1年間で合格する必要はありません。
必要な勉強時間や期間は、
・もともとの会計知識
・英語力
・実務経験
・週に確保できる勉強時間
などによって変わります。
1年で合格した人がいるからといって、1年半や2年かかったら遅いということではありません。
SNSを見ると、短期間で合格した人や高得点だった人が目に入りやすいですが、それに振り回される必要もありません。
大切なのは、他人のスケジュールをマネすることではなく、自分が合格できる方法で勉強を続けることです。
自分のバックグラウンドと使える時間から、現実的な学習計画を立ててください。
まとめ:簡単だったから1年間で合格できたわけではない
私が約1年間で全科目に一発合格できたのは、USCPAが簡単だったからではありません。
約1,000時間を使い、自分に合った勉強を続けた結果です。
振り返ってみると、特に大切だったのは、
・勉強時間を先に確保する
・1回で完璧を目指さず、繰り返す
・教材を増やしすぎない
・科目ごとの特徴に合わせて考え方を変える
・他人ではなく、自分の学習計画を進める
ということでした。
USCPAは、挑戦しやすい試験ではあります。
でも、「誰でも簡単に受かる試験」ではありません。
これからUSCPAを目指す方には、「簡単かどうか」だけで判断するのではなく、自分がどのくらいの時間を使えて、どのように勉強を続けていくのかまで考えてみてほしいと思います。
『USCPAになりたいと思ったら読む本』もあります
USCPAについて、資格の全体像から勉強法、キャリアまでまとめて知りたい方には、著書『USCPAになりたいと思ったら読む本』(中央経済社)もあります。
USCPAという資格の特徴、試験制度、キャリア、短期合格の考え方、途中で挫折しないための工夫などを一冊にまとめています。
「USCPAに興味があるけれど、本当に始めるか迷っている」
「これから勉強を始めたい」
という方にも参考にしていただけると思います。
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