自分の子供の頃って、すごく可愛げのない子供だったなと思います。

そのことで二つ、今でも覚えていることがあります。たぶん中学生のころ。

一つは、家族でレストランに行ったときのこと。その頃、一般家庭ではたまの贅沢として食堂に行って「ステーキ」を食べるのが流行っていました。

うちも、ボーナスでも出た時だったのか、家族4人で近くのレストランにステーキを食べに行きました。

ところが、ひねくれもののぼくはその店の雰囲気がどうしても嫌だったのか、フォークとナイフの食事が嫌だったのか、我慢ができなくなって、一人で帰ってしまいました。

残った両親と弟だけで食べて帰ってきました。

きっとせっかく連れて行ってくれた両親は嫌な気持ちになったと思います。

 

もう一つは、親がダッフルコートを買ってくれた時のことです。

そのコートは、一緒に買いに行ったのではなく、親がどこかで買ってきたものでした。

ぼくは普段、いわゆるジャンバーみたいな上着しか着ていなかったので、そういうちょっとしゃれた服を着るのが恥ずかしかったのだと思います。

ぼくは頑固に着なかったので、困った親は手にもって歩くように言いました。

結局、そのコートは着ることはなかったと思います。

 

なんて面倒くさい、可愛げのない子供だったのだろうと思います。