水車館の殺人 | dokidoki感

水車館の殺人

こんにちは

この本を読みました

綾辻行人

水車館の殺人







簡単なあらすじ

水車がある洋館で起こった殺人事件
もー登場人物 全員あやしすぎー


感想

はじめて読む作家さんで 昨年「十角館の殺人」が
凄いミステリーだと知り 読みたいと思ってたら
なんか映画化されるようで その余波のせいか
ネットの中古本サイトにないので
第二弾のこちらから読んでみました

舞台は岡山の山奥で水車を擁し 塔のある 
まるで城のような建物

そこに住むのは白い仮面をつけ 車椅子の男 藤沼
彼は過去の自動車事故により そんな姿なのですが

父親は有名画家で資産があるばかりか 
自身の事業も成功した富豪な人物で事故以来 
会社を売却し隠居した生活を送っています

そこでは病死した父の弟子の娘 由里絵を引き取り
美しく育った由里絵を妻として暮らしており

大学の教授美術教授の森 美術商の大石
外科医の三田村が屋敷を訪れれました

三人の目的は父の美術作品を見るため
というか あわよくば自分か購入するためという
腹黒い打算が見え隠れする連中でした

しかし1年前 この建物で家政婦の女性が落下し
死亡するばかりか 当時住んでいたもう一人の
父の弟子 正木が殺害され

森 大石 三田村と一緒にやってきた
寺の住職の男古川が姿を消したので
犯人は古川だと推定されるも 姿は忽然として不明で
真実はわからないまま 1年が過ぎており

そんな事件があったにも関わらず また一同は会し
今回は古川の代わりではないけど 古川を知り
彼は犯人ではないと予想する 島田が訪れます

島田は飄々とした雰囲気で 皆の警戒をかわしながら
事件の真相を探ろうとします

すると当主が障害を負った事故の際 
弟子の正木と結婚を約束した彼女が乗っており

彼女は亡くなってしまい 正木は後遺症から
絵が描けなくなるハンデを負ったのに
何故正木が殺害されたのか?
同日起こった 家政婦の転落死の真相は?

さらに今回の会合では当主に脅迫状が届きます
誰が 何の目的で? という物語でした

刊行が35年位前の本で こちらは重版重ねた
27年位前の本をネットで買ったのですが

まず文字が小さくて まいりました
当時こんなに小さかったのか
これは読書離れ進むでしょう

なので354Pありましが 現在の本なら実質
500P弱と言ったところではないでしょうか
これはあくまで私の予想

そして 私は同じ作家さんを追いかけるから
段々思考回路が読め 展開や結末の予想が
当たることが多いのですが

こちら はじめて読む作家さんだから分からない
というか 登場人物全員 動機がありそうだから
怪しいから まったく読めませんでしたが

中盤過ぎると なんとなく読めたし
それは当たっていたし
動機はそれなりに合っていたけど

トリックや詳細な経緯はサッパリ読めなかったのは
緻密な正統派ミステリーだなー と感じました

この手を読むの久しぶりなのは 多分ですが
正統派ミステリーはネタが無くなってきたので

人の感情を描くイヤミスや過激な描写 
どんでん返し 本ならではの叙述トリックに振る
作品が増えたのではないかな と想像します

35年前の王道ミステリー 逆に新鮮で
他も試してみたくなりました