映画紹介1099 BLUE GIANT・DENMARKS SONNER | dokidoki感

映画紹介1099 BLUE GIANT・DENMARKS SONNER

こんにちは


これらの映画をアマプラで観ました


ブルージャイアント




簡単なあらすじ

高校卒業したての青年がプロのジャズミュージシャンに
なるため上京し 成りあがってゆきます


感想

こちら昔アメトークのマンガ芸人で紹介され
気になっていましたが 読んでおらず
映画がアマプラにあったので観てみました

仙台に住む高校生 宮本大はテナーサックス奏者に
なることを夢見て 雪の日も河原で練習しており

高校を卒業した途端 プロになることを目指し
上京するのですが 家も決めていないため
高校の同級生 玉田に家に転がりこみます

東京のジャズバーを巡っていると 
ピアノ技術が素晴らしい若者 沢辺を発見し
一緒にバンドを組もうと提案するも
宮本の技術がわからないため当然色よい返事はなし

しかし実際 宮本の演奏を聴かせた途端
沢辺は一緒にやることを決意するので
ドラムを探すことになるのですが
なんと 未経験の玉田がやることになります

すると嫌な大人に遭ったり メンバーの意見合わず
少し揉めてしまったりしながら活動していると
ついに・・・

果して3人の活動はうまくいくのか
宮本のテナーサックスは世間に響くのか

という物語で まったく簡単でベタな設定で
他の作品なら退屈だと酷評しそうなのですが

この映像は凄い! 楽器の光や缶コーヒーが
反射してラベルが映る様子とか 
演奏中に音楽に合わせ雰囲気を描写するのとか
臨場感溢れまくっていることと

なによりジャズが本物で生々しい演奏の
迫力に圧倒されてしまいました

特に宮本のテナーサックス 時間の経過と共に
演奏も上達しているのが伝わる細かな設定は
ドキュメンタリーというか まるで疑似体験

この音楽 上原ひろみさんが監修されてるらしく
本物のジャズピアニストだからこそなのでしょう

それなら漫画は音楽がないから もしかして
映画の方が面白いのでは?と思ってしまいましたが
この映画にハマったのは後半 意外な展開あったから

この手の映画 私の先入観では若者が成功してゆく 
単純な陽の青春ストーリーなのですが
それを裏切るヨーロッパ映画的な展開があったから

そんな原作があってこそで この手の物語は
大好物だから 原作を読みたくてたまらなくなりました

原作をリスペクトして 全力で製作したらこうなる
そんな良い見本ではないでしょうか

たまらなく面白かったです


120点




デンマークの息子




簡単なあらすじ

外国人によりテロが発生したデンマークで
移民排斥の極右政党が支持を得まくります


感想

デンマークのポリティカルサスペンス映画です

デンマークで大規模なテロが発生すると
国民は不安を覚え それを汲み取り
移民が悪いと唱える極右政党が現れ支持されます

その政党の余波から「デンマークの息子」と名乗る
移民排斥を主張する過激派が結成されてしまい

元々正規の手続きでデンマークに暮らしていた
移民たちまで迫害に遭ってしまいます

すると我慢できなくなったアラブ系の住民たちが
そのデンマークの息子 特に党首に反感覚え
暗殺計画を企てるのですが

普通にデンマークで暮らしていた家族想いの若者
ザカリアが暗殺者として育て上げられました

果して暗殺は成功し 世論は変わるのか・・・
という物語と言いたいのですが

これはまだ物語半ばで その先がありました
シリアの問題などでヨーロッパでは移民受け入れるも
過剰になり 弊害が生まれた現状を記した
硬派なポリティカルサスペンスでした

たしかに外国人 特にアラブ系の人たちに
テロを起こされたら 国民が反感持つのは当たり前

しかし何年もデンマークに住んでる人にまで
ヘイトクライムを起こすのは間違ってるようでも

その人が長年住んでるのか 最近の移民かなんて
わからないし 長年住んでる移民を頼って
テロリストが来てるのかわからないので
国民がヒステリックになるのは仕方ないかも

そんなのでドキュメンタリー的な目線で観ていると
中盤に予想外の展開となり それがドラマティック

ネタバレになるから具体的には伏せますが
フェイクやインファイナルアフェア的な内容となり

スリリングでハラハラする展開かつ 
人間の良心 弱さを描いているドラマは深淵で

終盤はさらなる展開とラストは 大好きな映画 
女は二度決断するを彷彿させる負の余韻がある
心を抉るもので

さすがヨーロッパ映画!と感嘆するし
このラストは記憶に残りました

移民問題というか テロや対立にしてもですが
問題の一番根底にあるのは 絶対神を崇める
宗教による 価値観に違いからくるものです

それなら救いになる宗教が 相手には災厄となるなら
そもそもが間違いなので 宗教自体なくなれば
問題はかなり無くなるのに

だからこそ日本のように八百万の神を崇める方が
多様性を受け入れる考え方で良いのではと思いました

とても面白くて こちらも100点超え


105点