映画紹介220 破戒 | dokidoki感

映画紹介220 破戒

こんにちは


この映画を観ました



破戒








あらすじ


父からの「部落民であることを隠して生きてゆくように」という教えを守り 
教師をしている主人公が 実家に戻ってみると父が事故で亡くなっていました

しかし父の教えを守るためには 家に居たことも見られてはならないため
ロクに死に目を拝むこともできずに 住んでいる所に戻らねばならず
 
そんな釈然としないまま学校で働いていると 
部落解放運動活動家の 本を読んでいることがばれたり
普段の生活を怪しまれたり 故郷に帰ったことが人に見られており
部落民であることが 人から噂されるようになり

隠して生きるのか 告白するのか板挟みとなってしまいます 






感想


この映画1962年製作 私が産まれる前の映画で 
島﨑藤村の小説が原作らしいのですが まったく知りませんでした

ある方の記事で興味を持ち観てみたら かなりヘビーでしたし
白黒映画なのが 何とも言えない迫力というか 趣がありましたし

長門裕之さん 三國連太郎さん 岸田今日子さんらの若かりし頃が
とても新鮮でした まあはじめは誰か気がつきませんでしたがw

他にも 船越英二さん 藤村志保さんが出ていたことは気がつかず
後から確認した時に知りました


内容はあらすじの通りで ここからは私の考えです

ただそこに産まれただけということで 不当な差別を受けるのは
イジメなどと同じく 理不尽で許されないものだと思います  

が 私は小学校5年生時の道徳の授業で 部落というものを知った時
「これを授業でやるから その存在を知り 差別が残るから授業で辞めた方が
差別は無くなるのではないか」 と発言したら 教師から殴られました

私はただ思う意見を述べたつもりでしたが 何か間違っていたのでしょうか?
もし私の意見が間違いなら ちゃんと説明すべきだと思います

つまり教師は論理的に説明出来なかったから 暴力に訴えたのでしょう
それを思い出すと腹が立ちますが 自分の勝ちだとも思えます

実際娘に聞くと 最近は同和教育がないらしく(地域によるかもですが)
若い世代では この問題を知らない 興味ないという方が多いでしょう

そんな感じで同和教育が無くなった現在は 差別はかなり希薄化しているように
感じますので  私の意見は 間違っていなかったのではないでしょうか

私らの時には同和教育があったから 差別の存在を知ってしまったし
祖父らの世代は実際 差別的な意見を口に出すのを聞いたこともあったので
知らない 関係ないなんて言うつもりはありませんけど

世の中がそんな風に変わっているから 
この映画の内容は現代にはあまりそぐわない気がしますが

現代の日本は色々な物を得たから 日本の良さやを無くしてしまった
つまり昔の日本には美徳があった そんな風にも感じさせてくれたし
(差別はよくないことですが それに抗う姿勢は尊いということです)

今の子供たちも ある程度の大人になれば事実として知ることで
こんな社会もあったという 勉強になる映画だと思います

しかしそんな意見には反しますが これから部落問題はもっと風化してゆき 
差別は無くなればよいと考えています




78点