レベル7 宮部みゆき | dokidoki感

レベル7 宮部みゆき

こんにちは


この本を読みました


宮部みゆき


レベル7



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簡単なあらすじ

男女が目覚めると 5000万もの大金 拳銃 血のついたタオルが部屋にありますが
そこは見知らぬ部屋 というか2人とも自分が誰かもわからない記憶喪失

また家庭に帰りたくない女子高生が レベル7というゲームに挑戦すると言って
姿を消してしまいます 少女の行方と 記憶喪失の男女との関係は…





感想


宮部さんは 有名でたくさんの本を刊行しておりますが
実は私これが読むのはじめてでした

なのでどんな作家さんなのだろう と思って臨んだところ
この小説は どんでん返し次ぐどんでん返しで 
まるでハリウッド映画 そんな感じを受けました 

実際火曜サスペンスなどに原作として取り上げられるのは
おそらくそのためでしょう

見ている視聴者は 「あっ!」と思ってしまうと思うのです

しかし そのどんでん返しを成立させるためには 大変だと思います
先に詳しく書きすぎると ネタバレになるし
逆に 先に書かず前フリがないと ただの突拍子もない話にしかすぎず
私が昨年読んだ「私が殺した少女」みたいになってしまいます

そして話の整合性を保ちつつ 読者を騙すというか 勘違いさせるのは
緻密な構成力が必要だと思い 大変だなー と思ったのです

私にはこの本に あれ?と感じたり 穴があるような箇所はありませんでした

そして 今まで男性作家のミステリーはいくつか読みましたが
やはり宮部さんは女性なので なんか文章が丸く感じました

殺人シーンでも 男性作家だと生々しく描写します 
それはあえて凄惨さを伝えるためだと思います

この本でもそんな箇所はあるのですが 必要以上には描写しないのも
丸く感じた理由でしょう


そしてこの本は660ページありながらも 2箇所の2つの物語が
同時進行しながら最後は収束するスタイルの本なので あっさり読めました

面白かったです



宮部さんは ストーリーを深く考えている内容です

対して 桐野さんの本はストーリーはそれほど深くはなく 
人の心理 考えを深く考え描いており 私は桐野さんの方が好みに感じました

言うなれば 
宮部さんの作品は 映画化できそうで そちらでも楽しめそうだけど
桐野さんの作品は 映画化不可能 やったとしても再現できずイマイチ
そんな気がします

宮部さんの本1冊しか読んでないから それは間違いかもしれないし
決してこのレベル7が面白くないわけではありませんよ