時差ボケで朝の5時頃目が覚めた勢いで、ちょっとカンクンからは遠いチチェン・イツァーっていうマヤ文明の遺跡に行くことに。
チチェン・イツァーまでは長距離バスに乗っていくか、カンクン発のツアーを使っていくことになる。あたしは前者だったので、とりあえずバスターミナルへ。チチェン・イツァーまでの長距離バスには一等バスと二等バスの2種類があって、一等バスはフリーウェイで行くから2時間半くらいに対して、二等バスは一般道を通って行くから5時間くらい。そして料金差は200円くらい。地球の歩き方によると「迷わず一等バスをおすすめする」との事だけ書いてあって2等バスについての記述はまったくなし。地球の歩き方のムカつくところは勝手に良し悪しを判断して情報を削ること。それぞれの旅行スタイルによってその人にとっての良し悪しは決まるのでは?おかげでよく混乱させられます。
話はそれたけど、私はたまたま2等バスが来てたのでそれに乗った。結果的には2等バスで正解だった。確かに遅い。なんでかっていうと、前にも書いたとおりメキシコにはほとんどバス停ってもんがなく、どこでも手を挙げれば止まってくれるから街に入ると100メートル間隔くらいで止まるのでめちゃくちゃ遅い(一等バスの場合はハイウェイで行くから路上でバスを待ってる人がほとんどいないため速い)。
でも観光客はほとんど一等バスで行くから二等バスはカンクンに買出しに来ていた先住民系の人々や、メキシコの学生などでなかなか楽しい。
チチェン・イツァーまでの道にはマヤ民族の集落がたくさんあって、彼らの生活を覗き見することができる。感想はひと言で言うと、私の感覚では考えられないほど貧しいなぁ、ていう感じ。ほんとに貧富の差がすさまじい。収入源はおみやげ品を作ったり、サンドイッチのようなものを作って、通りかかる長距離バスに乗って売ったりするくらいだとか。(下:マヤ民族の集落)
バスの中で途中乗ってきたメリダに住んでるっていうユカタンの民族衣装を着てるマヤ民族のおばあちゃんと話した。86才らしい。朝から何も食べてなくてお腹すいたって言ったら持ってた青りんごをくれた。おばあちゃんはマヤ民族の生活をずっと守ってきて、読み書きができないって言ってたけど、その中で86年間何を思って生きてきたんだろう。
チチェン・イツァーはよかった。私はあんまり遺跡には興味なかったけど、スケールのでかい遺跡を見るとミステリーハンター気分。(下:エル・カスティージョ)
あとは遺跡の中で手作りのおみやげを売るマヤの人たちの器用さに驚いた。木彫りの置物とかをそのへんで拾ってきた木を削ってその場でどんどん作っていく。あとはユカタンの民族衣装の花柄の刺繍をいれて作ったワンピースとかブラウスはめちゃくちゃかわいかった。
行きのバスの道中で彼らの生活を見ちゃったら、お土産やで買うよりはここで買ったほうが直接彼らの収入になるんだなぁなんて考えながらいくつか買った。そんなことが根本的に貧困の格差にはならないのかもしれないけど、その日しのぎの彼らの生活が少しでもラクになるならって思いながら帰路に着く。
帰りも長距離バスで帰ろうと思ったんだけど、バスが来ないしバス乗り場がなくてほんとにくるか不安だった から、駐車場にいっぱい止まってたツアーバスの添乗員さんに頼んでカンクンまで一緒に乗せていってもらった。そのバスはフリーウェイを使ってたから快適だし速いけど、フリーウェイは景色が変わらなくてやっぱり面白くなかった。でも軽快なトークでバスを盛り上げまくってた添乗員さんありがとう。ホステルの近くで降ろしてもらって帰宅。今日は去年「ラテンアメリカの政治と社会」の授業で習ったことを実際に体験する社会科見学みたいな一日だったなぁ。
さて、明日はやっとキューバだ!
