犠牲のフライの王に!俺はなる!(会長記) | 堂島猛虎会のブログ

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タイガースファンの3人が綴る、猛虎愛ゆえの強く厳しい評論を発信していくブログです。

 

 

宗道ニューモンキーズ出身の・・・

ただ一人のプロ野球選手。

それが大山悠輔である。

 

大山についての解析記事はこちらをお読みください。

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大山悠輔!虎の4番はおまえだ!・・・今年は。(会長記)

 

さて。

昨日(6月24日 対中日戦)は2つの犠牲フライを放った目下「犠牲フライ王」の大山悠輔。

19日、読売戦の2打席目から16打数ヒットなしと今季最長のブランク。

打率は.258、ホームランは8本。

 

これについて「大山はチャンスに弱い」だの「大山が打てないから負けた」だのとネット民が騒ぐ。あげくには矢野監督までが「原因のひとつ」として名指しで戦犯としてあげた。

 

しかし拙ブログの既出の記事を読んでいただければわかると思うが、大山悠輔は「獲ってきた4番」ではなく「4番として育てようと4番に据え置いた4番」なのだ。

 

当会では

 

4番は獲ってくるもの

 

という家訓がある。(家訓でいいか?)

 

「獲る」とはドラフト・FA・外国人、だ。

「育てるもの」ではないという事だ。育てられるものではない、と。

 

しかしながらチーム方針と金本知憲の監督としての悲願としての「和製4番」を実現すべく「育成4番」の任を背負ったのだ。望むと望まないに限らず。

 

そしてついに昨年は読売の4番・岡本和真とがっぷり組み、ホームラン王争いをするまでに成長した。これには我ら虎党も「ありがとう!」という気持ちであった。

 

ついに誕生した和製大砲。

2017年のバカ谷いや、中谷以来の生え抜き日本人20本クリア。

おまけに30本に手が届きそうな28本塁打に多くのファンは今年こそ30ホームランをクリアしてくれるものと期待していたはずだ。

 

しかしここまで、故障休みもあって8本塁打。

ルーキーの佐藤輝明がすでに19本を数えており、前半戦での20本クリアはほぼ間違い無いだろうと思う。

 

この数字をファンはどう見ているだろうか。

 

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■育成4番の限界

 

もともと資質を持っての4番打者としてプロ野球の世界に踏み入れたわけではない。

それはまさしく「立場が人を育てる」ということだろう。

本人の努力の賜物であると私は思う。

 

しかし、だ。

長打力はある。遠くに飛ばせる力も持っている。

だがそれだけでは4番打者にはなれない。

 

みんなが指摘する通り得点圏の打撃成績を見てみる。

上段が走者なし、または一塁の場合。

下段が得点圏だ。

打率もOPSも大きく下がる。

 

 

 

 

チームでは梅野隆太郎が得点圏打率.400でリーグ2位。

4、5、7位にマルテ、サンズ、ルーキー佐藤輝明がつけ、それぞれ3割を超えている。

大山は21位。

 

次に得点圏の状況別の成績表。

 

(上段は通算)上から得点ビハインドの場面、同点、勝っている時、それぞれの打撃成績。

言うまでもなく負けている場面ほど主軸にかかる期待は大きくなる。

 

だが、OPSは下がっていく。

 

SF(Sacrifice flyball)=犠牲フライは同点機に4本打っているがうち3本は初回だ。

H(Hit)=安打もビハインドの場面が2本に対してリードしている場面では7本。

唯一のホームランもこの場面で出ている。

いわゆる「ダメ押し」というやつだ。

 

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■勝利への期待値に萎縮する

 

塁上のランナー別の数字

 

 

一目瞭然で「ランナー一塁」「ランナー三塁」での成績が頭抜けている。

ランナー一塁での場面ではホームランが4本出ている。

ランナーなしで3本でほとんどこの2つのシチュエーションで打っている。

 

ランナーサードでは3安打4打点。このシチュエーションではしっかりとヒットを打てる。

問題は一・二塁、満塁機の打率の低さ。

満塁では犠飛を2本打っているがわずか1安打。

 

さらにランナー二塁、二・三塁の得点機で打率.150、.167と目を覆うような打率に沈んでいる。

 

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■クラッチにはなれない

 

拙ブログでも時折持ち出す数字でWPAという指標がある。

Win Probability Addedの略でその選手がどれだけ勝利の確率を増減させたかという指標だ。

 

これが0であるほど「平均的な選手」という数字だ。

この数値、大山はマイナスなのだ。表にあげた選手の中でただ一人赤文字になっている。

 

 

また「クラッチヒッター」という言葉を耳にしたことがあると思う。

至極簡単に言えば「チャンスに強い」という打者のことだ。

 

この数字を示すまさにそのまま「Clutch」と言う指標がある。

 

WPAとの違いはWPAがNPBの他の選手の平均との比較であるのに対してこれはプレイヤー自身が比較対象となる。

WPAはクリーンアップであったり主軸の打者の数値が跳ね上がりやすい。

いわゆる「いい場面」で回ってくる事が多いからだがClutchはそれに「場面の重要度」を加味した数値になる。

 

同じ得点機で打点を稼いでもビハインドの場面とリードしている場面では同じ打点でも勝利にたいする重要度が違う。

 

同様に初回と最終回ではサヨナラ機など重要度が極端に上がる場面があったりする。

 

それを数値化してあるのがClutchであり、この数値の高い打者を「クラッチヒッター」と呼ぶ。

 

大山はここも赤字だ。

さらには得点圏打率上位の2名、佐藤輝明、梅野隆太郎も揃って赤字。

これは本当に重要な場面ではパフォーマンスを落としている事を意味する。

 

佐藤輝明などはWPAはプラス1.23だから打順やシチュエーションでの貢献が大きいという事だろう。「空気を変えるホームラン」は打てても試合を決める一撃はまだまだ今のところは少ないと出ている。

 

プラスなのは当会でも「Mr.クラッチヒッター」と呼ぼれている糸原健斗。

印象通りに数字が出ている。

 

が、それを大きく上回るのが近本光司。

WPA=2.22、Clutch=1.42(12球団トップ)は一番打者の数値ではない。

 

たとえば中日の大島洋平はWPA=0.81、Clutch=0.45だ。

 

大山悠輔がこのClutchのランキング・・・どこにいるかというと

・・・・44位。

 

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■打てるポイントが少ない

 

※イラストは著作権で保護されています。

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この図は大山が打ったコースをそれぞれ数字にしたもの。

色の濃い部分がよく打っている「得意コース」でいわゆる「ツボ」というやつだが大山はこの偏りが極端だ。打てるところとそうでないところが実にはっきりしている。

 

高さ、コースともに非常に限られたコースでしか勝負できない。

 

しかもタイプ的にバットコントロールのいいタイプではなく、プルヒッターだから外の球も引っ張っていく。おのずと率は上がらないし多様な責めに対応できる準備がない。

 

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■もうひと伸び足りない

 

 

大山の打球でフェンス手前ぎりぎり・・・とか、、、「あぁもうひとのび欲しいなぁ」と思う事がよくあると思う。

 

それは野球解説者や当会でもずっと指摘し続けている悪癖、「軸足が動く」ことでの弊害だ。

 

 

 

前へ突っ込む癖は本人も自覚しているようだがこの軸足について本人はどう考えているのだろうか。

癖なのでなかなか治らないだろうとは思うが、OPSをあげるにはこれは致命的な悪癖だ。

 

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以上のことから、我がタイガースの4番打者、大山悠輔の数字は伸びない。

ホームラン数も含めて昨年がキャリア・ハイになる可能性だってなくはないと思う。

 

打順が4番でなく5番や6番に下がればその限りではないかもしれない。

しかし先の記事でも書いたように「今年は大山悠輔4番で行く」のだ。

心配はいらない。

 

マルテが、佐藤輝明が、サンズが打つから。

 

大山悠輔のGB/FBは0.60。

フライバッターだからランナーが三塁にいれば大きな犠牲フライを打てばいいのだ。

 

本塁打王も打点王もいらない。

 

犠牲フライ王に!おれはなる!!!

 

でいいのだ。

 

 

これでいいのだ!!!

 

 

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