「!」
「へ~。それって光るんだねえ~
綺麗だな~ちょっと見せて!」
「まさか・・・おい!お前!
ここから私の家までどのくらい離れている!!」
「へ?あ、ああえ~っと
大体・・・南に2ルソーくらいかな?」
ロッピスはそれを聞くと表へ飛び出した。
南の自分の家へ向かって走った。
「ちょっとまって!そっちは東だよ!!」
間違えてしまった・・・(ショボーン)
「南はどっちだ!
早く家に戻らないと!!」
「こっちだよ。僕もついていく!」
ロッピスは少年に強く手を握られた。
こんなことは初めてのロッピス
ましてや相手は男である。
驚きを隠せるはずもない。
それでも、走る事に意識を向けて
一生懸命、二人は走った。
「「あ・・・」」
二人は家の見える丘で立ち止まった。
ロッピスの家は赤い炎をあげて燃えていた。
「間に・・・あわなかった・・・」
ロッピスはひざから崩れ落ちた。
唯一の居場所がなくなった。
お母さんのぬくもりも香りも
なにもかも燃えている。
人影が見えた。使用人の人達だ。
なにもかも燃えている。
ロッピスは悲しかった。
夢を見たから自分の家が燃えることを知ったいた
なのに、止められなかった。
ロッピスは自分を責めた。
やがてロッピスの家は焼け落ちて
跡形もなくなってしまった。
ロッピスは気づいた。
夢と少し違うことに。
一人ではなく少年がそばにいてくれている。
悲しさや悔しさがちゃんと分かっている。
だがロッピスにはそれがかえって
不安となってしまった。
夢の通りではないということは
これから何が起こるかわからないということだった。
そして夢よりも悪いことが起こる
可能性も十分にあった。
「私・・・私・・・これから・・・どうすれ」
「大丈夫。不安にならないで。
僕が落ち着くまでそばにいてあげる。
僕を頼って。なにしても・・・困らないから・・・
僕に何もかもぶつけて!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「どうして私に優しくしてくれるの?」
「心配だから。心が不安定だから。
僕が心が不安定のときは、誰でもいいから
誰か一緒にいて優しくしてほしいと思うから。
君も一緒じゃない?同じ人間なんだから。」
ロッピスは少年に優しく抱きしめられた。
(あったかい・・・)
「―――――――――っ
あ、ああああああああああああああああああああ!!!!」
ロッピスは泣いた。
泣いて叫んで悲しんで
たくさん、たくさん少年を頼った。
その少年はずっとロッピスを
離さずに抱きしめていた。
ロッピスの涙で服が濡れてしまっても
構わずにロッピスと一緒にいた。
その少年は本当にやさしい少年だった。
~つづく~
えっと
前半でわけのわからん言葉が出ましたね
その説明をします
『ルソー』=1km
2ルソー=2㎞
という感じです。
ちょっと考えたら、2㎞って
結構、近い・・・
少年君の名前は次回
公開しようと思います。
こうご期待!!