
ローソン。今度はちゃんと営業している。というか、こちらも新しく出来た店鋪のようだ。

何かイベントでもあるのかなというくらい、お弁当やオニギリはびっしり。これも工事関係者の方の食事用ということかな。店員さんの素性は分からないが、お客さんの中には一般の地元の方かな?と思えるような人たちもいた。

ここから先はまだ、帰還困難区域指定が外れていない(?)。

除染作業とよく耳にするが、遠目に見ていると、ガリガリと表面の土を削って運び出しての繰り返しにしか見えない。途方もない作業なんだろう。

・常磐線(代行バス)
富岡→浪江

次のバスが来たので富岡を後に。
こちらのバスは1日に唯一、竜田から原ノ町までの区間を走り抜けるバスである。そのためか、乗車されている人がそれなりにいる。そして、車内の設備もちょっと違う。

浪江町の太平洋側は、今年の4月にすでに避難等の指示が解除されている。そのために、このバスが走れているわけである。
車内前方には、現時点での車内における空間放射線量をモニターしたものが表示されている。どれくらいの数値がヤバくて、どれくらいなら安全なのか。専門家の間でも、あれほど議論が別れてるのだから、素人に分かるわけがない。
規制が解除されて、大丈夫だと言われてるのだから、それを信じるしかないし、現にここで暮らしたり、作業したりしている人もたくさんいるんだろうしなぁ。
そもそも、誰かに来いと言われて来たわけでもなく、自分が来たくて来たのだから、そんなこと気にしても仕方ない。

国道6号線を北上する。進行方向左手、つまり、山手である西側は未だに規制の対象なのだろう、普通には立ち入れない様子だ。

北上していくと、モニターに表示される線量率が高くなっていく。一時的ではあるが、富岡駅を出たときの10倍以上になっている。

原因はもちろんこれ。この道路から2kmほどのところに、東京電力・福島第一原子力発電所がある。タダでさえ静かな車内だが、この一角を通過する瞬間は、緊張感なのか、怒りなのか、悲しみなのか、張り詰めた空気に包まれた。

浪江駅に到着。

こちらの浪江駅は、つい先日、仙台に向けた電車の運行が再開したところであった。

無人の浪江駅には、こんなものが、置いてあった。

こちらが仙台方面。3つあるホームのうち一番奥の3番乗り場のみが使用されている。

そのため、こんな風に歩道橋を渡らなくてもいいように、仮設通路が出来ている。

早くこの仮設通路が取り外されて、こちらのいわき方面への線路を電車が走る日が来ることを願うばかりである。

浪江駅構内にも空間線量の表示がしてある。

駅の周りを歩いてみる。帰還困難区域指定が解除されてはいるものの、工事関係車両が走ってるくらいかな。あとは、町営のバスが駅前に停まっていたから運行してるのかな。
来るときにバスから見たけど、役所や警察とかも、ちゃんと機能してる感じ。

保育園。

未だにメビウスではなく、マイルドセブンのまま放置されている。

狭い道路になるとこんな感じ。

小学校かな?

郵便局は営業していた。

大きな通りは綺麗な状態になっている。一部、居酒屋さんとかが、営業に向けてだろうか、改修工事を行っていた。あとは、新聞屋さんとかも営業してた。

セメント工場。これが無いと何も始まらんもんなぁ。
このあと、色々と回った、津波の直接的な被害を受けた場所とは、この浪江駅近辺はまた違った印象でした。
ともかく、一見するとごく普通の、長閑な地方の街なんよね。ただ、そのうえで、人の住んでる様子が、あまりないと。建物もそのまま残っていて……といっても、もう6年半も人が住んでないと傷んでいる。
いくら規制を解除して、「普通に住んでいいですよ〜」と言われても、街なんだから、みんなが「せーの」で戻ってこないと、食べるところ買い物するところも不十分なのに、暮らせるわけないもんなぁ。
でも、当然、まだ不安だから戻りたくないとか、戻りたくても戻れない事情があるとか、そういう人が沢山いるんだろう。他にも、みんなが、みんな、「故郷に戻りたい」わけじゃなくて、きっと「もう、戻りたくない」という思いを抱えている人だっているんじゃないかな。
だからといって、「戻ってこないなら、この建物を潰して整地するぞ〜」なんて出来るわけない。
もちろん、少し行けば、未だ規制が残ってる地域もたくさんあるわけやしね。
なんというかなぁ、大きな視点で見たときに、どのような方向に持っていくのか、「復興」「復興」と言われ計画が策定されているけど、実際のところ、どこへ向かっていくのかが、想像もつかないし、誰もが、それを分からないままに、暗中模索なのかなぁと思った。
ただ、それでも、黙って、何もせずいるわけにもいかないと、元通り(新しい?)生活の再開に向けて、インフラを整備したり、営業を再開し、あるいは再開に向けて準備をされているお店の方々や、役所関係者の方々の様子を拝見して、本当に頭が下がります。

さて、ここからは再び、常磐線の旅が始まる。
