「墨田区の子どもを放射能から守る会」は、毎年1回は講演会を開催してきました。環境活動家・田中 優さん(14年)の講演会を終えた年の5月、「墨田の会」メンバーの皆さんと一緒に、妻の実家、山口県に農業体験&保養ツアーを行いました。
大人4人、子ども6人の旅となりましたが、とても面白く、子ども達にとっても得難い体験になりました。
ご両親が管理している田んぼ。
妻のご両親は棚田で無農薬のお米を作っています。
苗づくりの工程などを体験した子ども達の眼差しは真剣そのものでした。
苗を作る工程。
棚田から眺める風景は本当に素晴らしく、夏に帰った際にコナギを取る手伝いをさせてもらいましたが、この風景をみると、疲れがスーッと抜けました。
田んぼを泳ぐカエルを捕まえる子ども達。
村落の皆さんの協力もあり、流しそうめんやバーベキュー大会も行いました。
また、地域の集会所を使い、原発事故の問題や子育てについてなど交流するイベントも開催しました。
3泊4日の保養ツアーでしたが、参加したメンバー、子ども達も満足してくれてよかったです。このツアーの中で、ママの会のメンバーから「原発事故の後、保育園の帰り道に草取りや泥遊びを楽しんでいたけれど、躊躇するようになってしまうようになった。子ども達と不安を抱くことなく遊べていた日常を奪われた。本当に苦しい気持ちだった」と聞いたことは、今でも忘れられません。
今村復興大臣は福島県から自主避難した方達に対して「自己責任だ」と発言し、辞職に追い込まれましたが、この発言は本当に許せませんでした。
そもそも、第一次安倍政権の時に、安倍首相は日本共産党の吉井英勝衆院議員が、電源喪失による過酷事故が起きる可能性があることを示しながら、それを無視しました。会のメンバーが抱える心の傷や、あの原発事故により福島県始め、多くのみなさんの生活を破壊したのは、安倍政権といっても過言ではありません。
ママの会のメンバーは、原発事故についての問題意識や、子育ての悩みを共有することができる掛け替えのない存在です。このツアーの後も、活動を通して新しい仲間、出会いが広がっていきます。(続く)