ゴンが車椅子で歩けるようになった頃、娘もよちよちと歩くようになってきた。
初めてゴンを連れて遠出したのは、岩手にある小岩井牧場。
ペットも遊ばせられる素敵な場所。
娘もゴンに興味を持ちはじめ、ゴンをみるなりイタズラをするようになった。
イタズラといってもワシャワシャと撫でたり、抱きついたり。
どんなにイタズラしても性格の良いゴンは動じない。ゴンは怒ったり、吠えたり、鳴いたりすることもなかった。
ちょっと困った顔をして私の顔をチラッと見ることはあったけど、諦めている様子。
飼い始めて1年くらいたったくらいだろうか。玄関で飼っていたゴンも家の中で過ごすようになった。
中で飼うようになってからますます家族になじんできたように見える。
今までボーっとして1日を過ごしていたゴンも散歩の時間になるとそわそわと落ち着かない。
車椅子をみせるとそわそわがますますアップする。
その様子をみているのも面白い。
そして散歩をしている姿をみるのが毎日の楽しみになっていた。
なによりも娘と歩く姿がほほえましい。
やさしいゴンは娘のペースに合わせて歩いてくれることもあった。
娘が寝ていると、ほふく前進で側に行き、寄り添って寝てくれることもあった。
ゴンのやさしい姿に私は毎日癒されていた。

