いつもブログを読ませて頂いているSamさん(ほしぞloveログ)も書かれていましたが、天体望遠鏡を設置するのに時間がかかって大変なようです。
私もいろいろ試行錯誤のうえ現在の方法に至っています。
私の方法は既にブログ記事にしていますが、設置にかかる時間についてはあまり強調していなかったので、ここで少し書いてみたいと思います。
私の場合は、天体望遠鏡を設置できるほどの庭もないため、ベランダに設置しています。
ベランダであるため、機材は小型のものばかりで架台は
AZ-GTi(赤道儀化)
です。
つっかい棒をしていますが、取り外している写真です
視界を広く取り北の方まで見たいため、架台はベランダに立てた柱の上の高さ2mあまりのところに設置しています。
そのため、柱の上に簡単に取り付けられるような工夫が必要になります。
そこで、自作金具で柱を挟み固定するようにしています。
(ただし、固定しなくても自立できるくらいにバランスを取っておかないと危険です)
保管用の柱の上に固定した状態です(一番下にあるつまみを回すと固定できます)
架台はバランスをとるため8cm南にずらしています
こうすることにより、いつもほぼ同じ方向に取付が可能になるメリットがあります。
私が設置している柱は木製で大した固定方法も採ってないので、設置するごとに僅かに方向が変わり多少の修正は必要になります。
どの程度変わるかというと、角度にして最大で10分くらいです。
(ASIAIRアプリの推奨は2分以内だったと思います。)
この程度だと極軸を合わせなくても、導入やプレートソルビングは可能です。
ですから、しっかり写真を撮りたいときは極軸合わせをしますが、そうでないとき、例えば急に雲の切れ目ができてすぐに撮りたいときなどは極軸合わせなしで撮ります。
極軸がしっかり合ってないと、画像の周辺に重ならない部分が少しできますが、ほとんど影響はありません。
設置にかかる時間は
極軸合わせしない場合は、ただ柱の上に架台を載せて固定し、電源を接続すれば終わりですから
所要時間は2分もかかりません。
極軸を合わせる場合でも、極軸合わせに要する時間は少し調整するだけなので3分位ですから、合計しても
所要時間は5分位
になります。
極軸合わせはASIAIRアプリを使っています。
私の場合は天の北極が見えますが、最近のASIAIRアプリでは天の北極が見えなくても極軸合わせができるようになっています。
私の天体写真はほとんどがこの設置方法で撮ったものです。
ちなみに私が自作したベランダの柱に架台を取り付ける接合部品の制作費用は1000円位です。
もし自宅に広い庭でもあれば、このようにしたいと思っていることがあるので書いてみます。
〇 庭にコンクリートか鉄骨で頑丈な支柱を立てる。(固定式)
〇 その支柱の上に架台を載せるようにする。(三脚の代わり)
〇 支柱と架台の接合部は金属製にして、毎回、同じ方向を向く構造にする。
(例えば、はめ込みを楔形とかテーパーにするなど)
接合部の形状(うまく書けていませんが)
このようにすると、架台を載せて固定するだけで毎回極軸があっているわけで、設置時間の短縮になると思います。
支柱は自分で作れば僅かな費用で済みます。また、接合部分は鉄工所で作ってもらったほうがいいかもしれませんが、それでもそんなに費用はかからないと思います。
高価な天体望遠鏡が買える人には知れたものです。
このようにすれば、設置は相当楽になると思うのですが?
(写真は過去のブログに使用したものです)