アルバイトと勉強を両立するのは自分にとって難しかった。
体力を奪われる、というよりもバイトの前後でのメリハリをつけるのが難しい。
高校生の時から自分の身支度に時間が掛かってしまう人だった。
忘れ物をしていないかとか、最低限の身なりが出来ているかを確認していると少しずつが積もり積もって後に時間をがっさり持っていかれている事に気づくのである。
自分の行動自体の遅さは昔から変わらず、仲の良かった中学校の先生にはどうにか自分の行動を早くしたいという旨のことを言った時にはあますちゃんには無理と笑われてしまうほどである。
バイトから帰ってきた後もしばらく親と話してしまったりとか、バイトの確認と称しながらYouTubeや広告に出てくる漫画などでスマホを触ってたりする。
バイトの連絡をする媒体がスマホに限られているので、シフトの確認などとスマホの中の娯楽が結びついてしまっていた。習慣とは恐ろしいもので、必要のない習慣が身についてしまえばズルズルとそれを引きずってしまう。
スマホは分からない問題の解答や古典単語、英単語の意味、それだけじゃない全教科のさまざまな資料や解説までが詰まった非常に便利なツールになった一方で、たちまちにして恐ろしい時間搾取機になってしまう。
スクリームタイムを設定したとしても、一時的に見ることは簡単なのでそれを繰り返していては意味がない、どうしたものか。
宅浪生としてなかなかの悪スタートを切っていたのではないだろうか?