2021年3月10日、そうその日は難関大学である東大・京大の合格発表日。


数日前に入学式を終え、2日後に後期の大学入試を控えた状態で合格発表を見ることになった。





自分の成績はそんなに良く無かった。少し化学の教科書を見たらワクワクする、文系の仕事は自分の狭い知見では就きたいと思える仕事がない、自分が関わってみたいと思う研究をしている研究室がある、こう言った小さな理由をかき集めて京大を第一志望にしていた。それはとても生温い志だった。

後期の大学も京大を受けるなら大体の人は後期はここを選ぶというところに出願していた。





どうにか自分に出来る力を振り絞って受験した結果は、










自分の番号はなかった。



まあ、そっか。うん。分かってたけど、一抹の希望であったとしても、それが砕かれるのはひどく悲しかった。

何なら早くこの日が来て自分に審判を正式に下してくれと思ってたくらいだったんだけどな。


LINEでちらちらと友達の合否が分かっていく。

おめでとうって送ってるけどこれ自分気持ち入ってるのか?いや入ってなくても送るべきではあるんだけども、、、そんな心の葛藤でさえも自分の不合格という辛い現実から気持ちを遠ざけてくれるもので、少し有難いくらいだった。



将来から見たら死ぬわけでもない、明日から何も出来なくなるわけでもない失敗で、自分の経験になるものではあるけど、そんな大局的な視点で人生を見ることのできない卒業したばかりの18歳には耐え難い初めての苦い経験だった。