下の絵は、有名なクリムトの『接吻』です。
自宅玄関脇のタテ120×ヨコ100㎝額入り『接吻』。空路アメリカからやって来たのは8月上旬。
この正月、帰省中の長女がこの絵に興味を示した様なので少しだけ紹介します。
グスタフ・クリムトは1862年にウィーン郊外のバウムガルテンに生まれました。
奇しくも、今年2012年は生誕150年のメモリアルイヤー。
オーストリア・ウィーンはかなり賑やかになりそうですね。(20年以上も前に訪れた記憶が薄れそう・・・)
さて、『接吻』について説明しましょうか。
●以下、参考資料より引用
■接吻 1907-1908年
ゼツェッション(ウィーン分離派)最大の画家、グスタフ・クリムトが残した傑作『接吻』。
おそらく画家の最も有名な作品である本作は、クリムトと恋人であったエミーリエ・フレーゲと
最も良い関係であった頃に自身らをモデルにして、当時タブーとされていた題材である「接吻」を
主題とし描いた作品で、1908年にウィーンで開催された総合芸術展≪クンストシャウ≫で、
検閲を逃れ発表された本作は熱狂的なまでに大好評を博し、クンストシャウ終了後にオーストリア
政府が買い上げるという、国が認めた名作であることのみならず、ファム・ファタル(運命の女)思想と
エロス的表現を、クリムト独自の世界観による金箔を使用した、いわゆる黄金時代期において
頂点を成す、最も優れた作品としても広く知られている。
眩いばかりの黄金の中に溶け合う男と女は、非現実的でありながらも、極めて深い思想と官能性に
満ちている。それは平面的に描かれている男性の纏う衣の装飾≪四角≫と、女性の纏う衣の装飾
≪円形≫が補完を意味しているものであり、同時に男女の間に潜む敵意をも表しているからに
他ならない。また、男女が立っている色彩豊かな花の咲く崖が、愛の絶頂期においても愛や幸せと
疑心や不安が紙一重であることを示し、否が応にも見る者にその先に待つ悲劇を予感させる。